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成功事例は「なんで」を徹底的に調べろ【実践!スポーツビジネス道場#12】

←第11話

ポッドキャスト番組「実践!スポーツビジネス道場」の文字起こし記事です。

「実践!スポーツビジネス道場」は一般社団法人スポーツビジネスアカデミ(SBA)の公式オンラインサロン「THE BASE」が毎週木曜日に配信しているポッドキャスト番組です。
スポーツビジネス界で奮闘する若手ビジネスパーソン、酒井翼さん(東京都社会人リーグ2部所属のサッカークラブ「TOKYO.CITY.FC」でスポンサー営業を担当)が日ごろの業務での葛藤や悩み、アイディアをスポーツビジネス界の第一線で活躍し、SBA代表理事を務める荒木重雄さんに壁打ちし、成長していく様子をお届けしています。


酒井)こんにちは。TOKYO.CITY.FCの酒井翼です。
前回はTOKYO.CITY.FCのビジネスモデルの今後の方向性について荒木さんに相談をさせていただきました。
今回はさらにもう1つ上のレイヤーの話になりますが、僕らのクラブの目指す方向性について荒木さんに壁打ちさせていただければなと思います。

内容としては前回お話したように稼ぐという事はしつつ、将来的には「Football for good」を目指しています。考え方としてサッカークラブの強さの定義を変えていけないかなと思っています。具体的に言うとサッカークラブの強さって競技面での強さと、ビジネス面の収益力の強さが評価される2軸だと思っています。
そこに僕らは加えて社会的な影響力「ソーシャルインパクト」を数値化した上で、僕らが目指すところにちゃんと到達しているのか、もしくは進捗がわかるのかというところが評価できるようになりたいと思っています。
なぜならただ単に強さと稼いでいるかという2軸だけで強さを定義するのは、言い方がチープかもしれませんが、社会に対してどうしているのか見えなくてダサいなというところがあり、社会に対してどれだけ影響力を持てるかというとところはJリーグクラブも地域社会への貢献をうたっていると思いますが、数値化して社会的な価値の高いクラブだということをアピールできることによって、翻って競技・事業にも大きなリターンとして返ってくると感じています。
海外の事例で言うとイングランドの4部の「フォレストグリーンローバーズ」というクラブはSDGs、サステナブルの追求をクラブの一番上のビジョンにおいてクラブ経営をしています。
やっている事もサステナブルを意識したアクションやメッセージの発信をやっていたりして。
僕らもソーシャルインパクトを数値化して追い求めるのであればどんな指標になっていくかは詰め切れていない段階ですが、そこのサッカークラブの強さの定義を変えていく事は社会的影響力を追求するし、数値化する事はクラブの方向性が荒木さんから見て実際どう思うかざっくばらんにご意見伺えればと思っています。

荒木)そのイングランドの事例って僕は知らないけど、そこは具体的に数値目標立てて成功しているモデルなの?

酒井)…そうですね。うたっているのが「世界一エコなサッカークラブ」ということで、成功の定義や成功しているかどうかは評価しきれない部分ではあるんですが、そこで実際にスポンサーに関してもグリーン電力を供給する会社がメインスポンサーだったりとか、あるいはピッチに関しても有機肥料を使わないで天然でオーガニックなピッチを作っていきたいという話をしていて。言っていることも尖っているし、やっている事もマッチしているのかなと思って…。その中で事例として挙げさせてもらいました。

荒木)内容をよくわかってないんだけど、まずもって一つ事例がありそうだという時に徹底的に調べるべきだよね。数字だとかを。どうしてそういうことができているんだろうとか、4部のチームはどうやって稼いでいるんだろうって思うし、そういう状況の中でフロントがどれくらいの人数でどういうことをどうやって稼いで、フィールド上では選手はどういう契約でフィールド外でもどういうパフォーマンスしているのかとか。そういう所をニュースレベルではなくてもう一歩踏み込んで、場合によっては現地に行くとか今の時代だとZoon含めてオンラインでヒアリングをして、調査をするとうことが、やるかやらないかで情報量が全然違うと思う。我々もスポーツ業界いろんなところがニュースを出しているし、スポーツ業界だけじゃなくてもね。記事に取り上げられている情報と実情は乖離があったり、
見せ方のモデルと実体のモデルが違ったりとか、変な意味で無く、狙いが違っていたりとか。いわゆるスポンサーを取るための戦略とクラブ経営の為の戦略は微妙に違うと思うし。どういう視座でどういう戦略眼でそれを考えて実行していくかはぜひチャレンジして調査してみて。直接聞いたわけではないんでしょう?

酒井)直接ではないです、ニュースでしかまだ…。

荒木)ニュースの奥底を読み取らないとだめだよね。そういう事例をいくつか見ながらベストプラクティスも含めながら調べてくという事が一つの切り口だと思うんだよね。


≪第12話 終わり≫

■登場人物
➤荒木 重雄 Shigeo ARAKI

一般社団法人スポーツビジネスアカデミー(SBA)代表理事。
株式会社SPOLABo、株式会社スポカレ代表取締役。2005年に千葉ロッテ球団の執行役員・事業本部長、パシフィックリーグマーケティングの取締役執行役員を歴任。日本サッカー協会(JFA)の広報委員をはじめ、官公庁のスポーツ関連プロジェクトなどにも多数参画。
SBAオンラインサロン「THE BASE」公式サイトはコチラ

➤酒井 翼 Tsubasa SAKAI
J1から数えて8部に相当する、東京都社会人リーグ2部に所属するサッカークラブ「TOKYO CITY F.C.」にてスポンサー営業などを担当。
スポーツクラブで働きながら、1000万円プレイヤーになることを目指し、日々奮闘中。
TOKYO CITY F.C. 公式サイトはコチラ

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日米英に拠点を置き、スポーツビジネス界の第一線で活躍する理事4人が世界の最新スポーツビジネストピックスを発信する「理事会」や、スポーツビジネスの各専門分野に長けたゲストをお招きし、担当理事とのトークディスカッションをお届けする「サロン」など、スポビズパーソン注目のコンテンツを定期的に発信しています。昨今のコロナ禍を経て、オンラインでのコンテンツを強化し、直近のサロンはほぼアーカイブにて配信中!(いつでも何度でもご視聴可能!)
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