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興行以外で稼いでいるスポーツ選手に期待されること【実践!スポーツビジネス道場#25】

←第24話

ポッドキャスト番組「実践!スポーツビジネス道場」の文字起こし記事です。
「実践!スポーツビジネス道場」は一般社団法人スポーツビジネスアカデミ(SBA)の公式オンラインサロン「THE BASE」が毎週木曜日に配信しているポッドキャスト番組です。
スポーツビジネス界で奮闘する若手ビジネスパーソン、酒井翼さん(東京都社会人リーグ2部所属のサッカークラブ「TOKYO.CITY.FC」でスポンサー営業を担当)が日ごろの業務での葛藤や悩み、アイディアをスポーツビジネス界の第一線で活躍し、SBA代表理事を務める荒木重雄さんに壁打ちし、成長していく様子をお届けしています。


酒井)一方で考えたところとしては、また僕らに限らずもう少し社会的な考え方なんですが、行き過ぎたインテグリティみたいなところもどうなのかなあと最近思っていまして。最近だと瀬戸大也選手の不倫問題。それこそサッカー選手で話題になっている話(飲酒運転やDV)とかは犯罪だと思うのでそれは弁解の余地はないのかなと思うのですが。瀬戸選手のような倫理的な話は、もちろん批判を受けるのは日本の社会がそういう考え方なので、あると思いますが、もちろんプロセス自体も商品だし、ファンを裏切る行為をしてしまったのは確かにそうだと思いつつ、一方で出場停止で、選手の本業の場を奪ってまでの事はあっていいのかなとモヤモヤしています。

荒木)全然モヤモヤする問題じゃない。絶対にやったらダメな問題。

酒井)あ、そうなんですか。

荒木)プロ野球・プロサッカー選手はやっていいですよ、って言うと語弊あるけど。やっていいものではもちろんないけど、プロ選手や芸能人とオリンピック選手は違う、と私は思うんですよね。
彼らはいわゆる興行をしていない。興行で稼いでいないんですよ。国を背負うって言うと彼らに対してプレッシャーかけちゃうけど、オリンピックとかああいうピンの選手は国民に対する期待を背負ってみんなに応援してもらって国のお金を使って世界を目指している選ばれた人たちなんですよ。この人達はよりプロセスが大事。そこも含めた責任っていうのは誰から見ても大きい。人間性も含めて見本になっていくという事が彼らがお金をいただきながら世界を目指せる環境を与えてもらっているということだと私は思うんですね。
あれがプロの水泳選手で興行で稼いでいるならもしかすると違ったかもしれないけど瀬戸選手の場合はそうではない。ちょっと厳しいかもしれないけど、それが嫌だったらそもそも目指さないと思うんですよね。これが金メダル取りまくって引退して解説者になりましたってなった瞬間から国の補助は受けてないですよね。名前が売れているから引っ張りだこになりました、というだけで。それで(倫理的な問題を)やっていいというわけではないけど。引退後と今の話は違うと個人的には思うけどね。

酒井)国からの補助金を受けているんですもんね、そうですね。

荒木)なんで受けているかってそのミッションがあるんだよね。それって単純に水泳を早く泳ぎなさいというわけではいないんですよね。なぜなら水泳を早く泳ぐためにお金を出しているわけではない。そこからいろんな意味で醸し出される、創り出される価値を国民に還元してくださいねっていう。スポーツの本質の価値かもしれないけど目に見えるもの、見えないものの価値を人間的に作り出だす人達なわけですから。じゃないとそもそもなんで企業がお金払っているんだっけという話になるよね。全日空もそうだけど、今回は単純にコロナの件もあるのかもしれないけど。そこにお金・対価を払っている価値というのは、野球・サッカー選手を使うんじゃなくてオリンピック選手を使う・支えるというのは似て非なるものがあると私は思いますけどね。もちろん人の考え方もあるのでわからないし、何とも言えないけど、私はそういう風に区別をしている。

酒井)ありがとうございます。個人的に思うのは、これもまた大きな話になってしまいますが、とはいえミスしてしまった選手とかも何かしら再チャレンジできる社会であってほしいなと思っていて。
誰しも大小あってもミスをしない人はいないと思うので、先ほどおっしゃっていたプロセス自体が商品の部分もありますが、そういったこともあったけどちゃんと立ち直れたとか、そういう事があったからこそより社会の為になる事をやるとかそういう方向になっていくといいなと思いますよね。

荒木)そうだね、桃田選手とかはそんな感じで復活出来ましたね。そこは私も同感でそこで一生無理ですとはならないし、でもある程度の制裁というかそこはやっぱり受けるべきというか、受けたあとで一回を自ら復活に向けてやっていくという事でしょうね。

酒井)ありがとうございます。


≪第25話 終わり≫

■登場人物
➤荒木 重雄 Shigeo ARAKI

一般社団法人スポーツビジネスアカデミー(SBA)代表理事。
株式会社SPOLABo、株式会社スポカレ代表取締役。2005年に千葉ロッテ球団の執行役員・事業本部長、パシフィックリーグマーケティングの取締役執行役員を歴任。日本サッカー協会(JFA)の広報委員をはじめ、官公庁のスポーツ関連プロジェクトなどにも多数参画。
SBAオンラインサロン「THE BASE」公式サイトはコチラ

➤酒井 翼 Tsubasa SAKAI
J1から数えて8部に相当する、東京都社会人リーグ2部に所属するサッカークラブ「TOKYO CITY F.C.」にてスポンサー営業などを担当。
スポーツクラブで働きながら、1000万円プレイヤーになることを目指し、日々奮闘中。
TOKYO CITY F.C. 公式サイトはコチラ

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日米英に拠点を置き、スポーツビジネス界の第一線で活躍する理事4人が世界の最新スポーツビジネストピックスを発信する「理事会」や、スポーツビジネスの各専門分野に長けたゲストをお招きし、担当理事とのトークディスカッションをお届けする「サロン」など、スポビズパーソン注目のコンテンツを定期的に発信しています。昨今のコロナ禍を経て、オンラインでのコンテンツを強化し、直近のサロンはほぼアーカイブにて配信中!(いつでも何度でもご視聴可能!)
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