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わたしが出町座に行った日 #はじめての出町座


私がはじめて出町座に行ったのは、今年の3月22日。割と最近です。大阪の映画館やライブハウスでもフライヤーをよく見かけていて、「いつか絶対に行きたい」と思っていたのがようやく叶いました!

行く前はあまり立地を気にしていなかったのですが、出町座は商店街の中にありまして。実際に足を運んでから気づいて、そこがすごくいいなと思いました。生活必需品を求めて出向く先に、映画館があるということ。とても素敵ですよね。

佇まいも胸キュン。

「映画館」とさっき書いたけれど、出町座の中には本屋・『CAVA BOOKS』と、カフェ・『出町座のソコ』も入っていて。映画に止まらず、いろいろな「出会いのきっかけ」が詰まっている空間だな、と思いました。

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出町座で出会った映画

私がこの日観た映画は、『ブラ!ブラ!ブラ! 胸いっぱいの愛を』。キービジュアルがかわいかったし、全編セリフなしという触れ込みが気になっていました。

あらすじ
広大な草原を走る貨物列車の鉄道運転士ヌルラン。定年退職を控える彼の列車は、線路上にテーブルを置いてお茶を飲む男性たち、洗濯物を干す女性たちが日常をすごす住宅街も通り抜ける。
ついに最後の日。運転を終えると、列車に美しく青いブラジャーが引っかかっていた。「このブラは誰のもの?」 持ち主を探す日々がはじまるが…。

すごく簡単に言えば、「ブラジャー版シンデレラ」。探しているのはガラスの靴ではなく「ブラ」の持ち主で、奔走するのは王子様ではなく「定年退職後のおじさん」だけど。笑いあり、涙あり、最後には友情ありで心があったかくなりました。

「元鉄道運転士のおじさん」がブラジャー片手に女性に話しかけてもだいたい気持ち悪がられるので、途中からカモフラージュのために「ブラジャー売りのおじさん」になったところとか最高におもしろかった(笑)。

たしかにセリフはないけれど、「物足りないな」というのはぜんぜんなくて。俳優さんたちの表情や仕草、山々に囲まれたロケ地のうつくしさなど、味わいのあるのロードムービーでした。

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出町座で出会った本

映画のあとは、『CAVA BOOKS』で本を3冊購入。次々とほしい本が見つかるのですごく困りました(笑)。 大型書店は普段からよく行く方なのだけれど、胸の高鳴りレベルがちがったなぁ。私好みの本が多かったのかな。

どの棚を見てもほしい本があるので、「もういっそ住みたい……」という気持ちがふつふつと湧いてきます!

ちなみに、選びに選んで購入したのはこちら。

表紙がかわいくて手に取った『ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい』。「男らしさ」「女らしさ」のノリが苦手な主人公のお話。登場人物がみんな繊細でやさしくて、とても苦しい(でも共感できる部分も多くて、もう2回読んだ)。関西出身・在住の、同い年の作家さんの作品ということで勝手に親近感。

タイトルに惹かれた『適切な世界の適切ならざる私』。現代詩人による詩集。こちらも作者の方が91年生まれと同世代なのだけれど、彼女が高校生の頃に出した初の作品ということでおどろき。これまであまり詩には触れてこなかったので、新しい扉を開いた感じ。

装丁にときめいた『これからの本屋読本』。形すごくないですか? 下北沢B&Bを経営している内沼さんの本。 切り口は「本屋さん」だけれど、様々なビジネスに応用できることが書いてあると思う。ボリューミーなのでまだ全部は読み終わってません……! あともう少し。


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映画に本に、たくさんの出会いを果たし、ほくほくな気持ちで帰路に。帰りの電車の中で「出町座行った! 住みたい!」とinstagramに投稿したら、京都在住の友人が「私もめっちゃ好き! 会員なってるから今度一緒に行こ」とDMをくれました。久しぶりに連絡が取れたのも、新しい約束ができたのもうれしかったなぁ。

出町座とはまだ、「はじめまして」しかできていないから。新しい思い出をつくれる日が、なるべく早めに来るといいな。

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