松本山雅FCvsYSCC横浜(A) レビュー【2023 J3 第3節】
はじめに
どーもこんばんは、すぴっちです。
第3節vsYSCC横浜のマッチレビューになります。
本記事で言いたいこと
敵陣内での怒涛のボール奪取によりYSCC横浜を圧倒ッ!強いぞ山雅!!!
結果:3-0 (勝ち)
試合の大筋
ゴール期待値の遷移を踏まえると、本節は以下の流れで進んだ。
a. (特にカズマ離脱後)停滞した前半。
b. 後半に入って怒涛のゴールラッシュ。先制点
c. 国友投入後、Get2ゴール。
DAZNに表示されるデータだと、両チームのシュート数以下の通り
[前半] 山雅:3, 横浜:4
[後半] 山雅:12, 横浜:2
(後半だけで言えば) YS横浜を圧倒していた模様。なぜこれだけ圧倒できていたか調べてみた。
*本記事において、各ポジションを以下のように表記する
停滞した前半
結果的には"停滞"となった前半だったが、決して悪い内容ではなかったと思う。特に良かったと思うのが、相手5バックの攻略。
20:31頃のシーンを取り上げる。
5バックで守りを固めるYS横浜。山雅は上記のように"前後"の動きで相手HVを吊り出し、その裏を狙った。25:30も同様の攻め方をしており、チームとして仕込んできたことがうかがえる。YS横浜のHVはマンマーク気味に守っていたため、これを狙っていた模様。
前半で気になったのが、それなりの頻度で相手に自陣深くまで前進されたこと。ポイントは、ボール非保持での両SH(#25,#23)のタスクか。
上図のように、相手IHを気にかけつつ HVにプレスをかける…といった場面がよく見られた(例. 31:17も同様)。このタスクにより、CHがCBのフォローに回れ最終ラインは厚くなっていたが、相手ビルドアップへの圧力は強くなかった。
敵陣へのベクトルを強めた後半。怒涛の奪取
後半に入り、山雅が一番変えたことはプレスの役割か。下図のように、#25,#23の役割をHVのマークに狭めてプレスの迫力を強めた(+相手アンカーへのマークも強めたか?)。
これが功を奏して、後半からの圧倒的な展開に繋がったと思う。
まず、1点目のシーン。山雅がボール非保持の状態から、GKのミスを誘って先制点を奪った。(相手GKから見て)#19小松が左からプレッシャーをかけつつ、右側のパスコースは全て潰しておく。見事な圧力である。
良いシーンは、ボール非保持だけではない。ボールをロストした直後(ネガトラ)でも、ボールを奪取し続けた。
取り上げるのが 61:13のシーン。(山雅から見て)左サイドから右サイドに展開し中に切り込んでいこうとした際にロストした。「あっ」と思った直後、3人で囲み奪い返した。そして「おっ」と思った直後、#48のクロスで#25ゴール。惜しくもオフサイドだったが素晴らしいシーンだった。
この即時奪回ができた理由の1つとして、「ビルドアップでボールを左右に降ることで相手IHを疲れさせていた」こともあると感じた。前半から割と左右にふってから攻め込むシーンが見られていて、結果後半になってIHの動きが落ちてきたように見えた。上のシーンでも逆サイドのIHが戻り切れていなかったから数的優位で奪い返せた。粘った成果か。
このように特に後半から、敵陣へのベクトルを強めた山雅。上で取り上げた2つのシーンもそうだが何度も何度も敵陣でボールを奪取してチャンスを作り続けた。実際に、後半開始〜62分頃まで(オフサイド含めて)6本のシュートがあったが、全て敵陣内でのボール奪取から生まれていた。
・1本目:ボール非保持 > 敵陣で奪取 > 1点目
・2本目:ネガトラ > 敵陣で奪取 > シュート
・3本目:ボール非保持 > 敵陣で奪取 > ファール貰い,シュート
・4本目:ボール非保持 > 敵陣で奪取 > シュート
・5本目:4本目で得たCK > シュート
・6本目:ネガトラ > 敵陣で奪取 > シュート(*61:13のシーン)
個人的には52:21〜52:42までのシーンが特にお気に入り。シュートまではいけなかったが「プレスする→かわされる→陣形整えて再度プレス→かわされる→陣形整えて再度プレス」と鬼のようなプレスに惚れ惚れした。
最終的に、ヒーロー・国友により2ゴールを追加しゲームセット。2点目のシーンではワンタッチパスで龍平に展開、3点目のシーンではゴリラドリブルからの蓮くんへの華麗なスルーパス。OHというポジションに国友を置いた理由がよく分かる大活躍を見せれくれた。
影のヒーローズに賞賛を
上記の通り、後半に入ってプレスの迫力を強めることでゲームを支配し続けた山雅。プレスして、ゴールを奪ったFWの方々、本当に素晴らしい。
一方、そのやり方で生まれるリスクを背負ってくれた#44野々村・#43常田のCB2人も本当に素晴らしかった。前半から比べて…
・(元から広いのに)さらに広がったカバーエリア
・CHのフォローが薄くなり、ほぼ2vs2
と、CB2人に負担をかけまくっていた。
ラインを上げてプレスをかけやすくして、また(そこまで数は多くなかったが) 相手の良い感じの抜け出しの場面はしっかり潰す。本当に感謝です。
終わりに
3節終わって2勝1分、勝ち点7。気づけば首位。なんと気持ちの良いスタートでしょうか。こんなスタートから勝っている山雅なんてあったかなぁと思い、調べてみたら(少なくとも)2016シーズン以降で一番勝ち点稼いでいました。
そしていよいよ今週末は、2023ホーム開幕戦。霜田山雅は始まったばかりで、まだまだ上手くいっていないことが多々ある模様です。良い結果が続くとは限りませんが、今日の試合のように前に前にチャレンジする姿をホームでもたくさん見れることを期待しています。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
それではまた。