ゲーム感想その1 「横行する饅頭 独白する人鳥」

私はレビューを書くのが苦手である。
理由は、おそらくある作品に対して好きなことを述べて良いと言われたら、完成したものはおそらく読者が期待するレビューや感想といったものにはなり得ないからだ(そして往々にして上から目線になってしまう。そのつもりは毛頭ない)。
この記事のタイトルが「レビュー」ではなく「感想」なのもそういうわけである。
一方で創作畑にいる身としては、どんな形であれ感想をもらえるというのは大変喜ばしいことであり、なんならその言葉で次回作のモチベーションは埋まるということだってある。明日の活力にもなるかもしれない。私はなる。
そんなこんなで、この記事が誰かにとって有益になるかはさっぱり分からないが、最後までクリアしたからには何か語ろうではないかという次第だ。

本題に入る。
今回はアングラ人鳥歌劇展(以下私の怠惰によりアングラペンギンさんと呼ぶ)さんの「横行する饅頭 独白する人鳥(誤字を防ぐために以下このゲームと称する)」というフリーノベルゲームの感想を書く。

最初に断っておくが、私はレビューは書けないのでこの話のあらすじとかオススメポイントとかを宣伝できたりはできない。これを読んだからといってほしい情報は得られない。

このゲームを表すと「ジャンル分けの難しい仄暗いゲーム」だと思う。
鬱ゲーとも、シリアスとも、風刺ゲームともグロゲーとも言えるかもしれない。
私からするとジャンル分けをすること自体がナンセンスな気がする。
プレイし終わってその人に残った感情が答えだろう。
私の中に残ったのは「なんで生まれてきたんだろうな」だった。主語は想像に任せる。

主人公はさまざまな理不尽に相対する。結末は普通の人には幸福には思えないかもしれない。
しかし私には「生きてることが幸福だと誰が決めたのだろうか」という声が聞こえる。気のせいかもしれないが。
死に至る病を内側に抱えている私は生存本能がバグっている。
だから私には「生きていればいいことがある」理論はどうしても首をかしげる。
生まれて来なければそもそも禍福は感じなかっただろうし、それは生き続けなければならない自分を納得させるための言い訳なのではないかと疑ってしまう。
そんな感じに思うので、私はあの結末は作品に合っていたと思う。

曼珠沙華は可愛かったし、アルビフロラは癒しキャラだった。他のキャラクターも個性と自分の信念を持っていて良かった。
ただ色々とアンダーグラウンドというか見る人によっては気分が落ち込むかもしれないので元気な時にやるか、あるいは創作は創作と割り切れる方ならプレイしてみても問題ないと思う。

一部作中で出てきた「病気になるのにも理由がある」という文言は私の中で消化しきれないが、多分いつか納得できる、そして言語化できる日が来るだろう。
何はともあれ不幸と理不尽と差別の風刺が効いている作品だった。

はじめてのゲーム感想で全くまとまってないが、こんな感じでポツポツと書いていこうと思っている。


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