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ゲームのシナリオを最後まで書き切る方法1

こんばんは。はじめましての方ははじめまして。やりたい乙女ゲームがこの世に存在しなかったので作ることにしたつぐみです。

ゲームは(ほぼ)1人で作ってるものもあれば、他の方とコラボしているものもあります。
ご縁を頂いた時の私のタスクはシナリオが主で、自分1人の奴とかを合わせると、今年は結構シナリオを書いて来たのですが、ゲーム制作をしたいという方々と交流するようになって「絵は描けるけど話が.......」という人がちらほらいて驚いています。

私としては「絵が描けるならもうあとは作るだけじゃないですか!!!!」と拳を握りしめ涙を呑んでいる訳ですが(ここらへんの話は書くと長くなるのでまた今度)、意外と「話を最後まで書き切る」というのはゲーム制作において(ここでのゲームはノベルゲームやビジュアルノベルと呼ばれるものです)割と難所なんだなと気づきました。

なので今回は「どうすればシナリオを書き切ることが出来るのか」というのを私の経験を踏まえて分析していきたいと思います。先に断っておきますが、この記事を読んだからすぐシナリオが書ける!とかでは無いです。ただ、どうすれば書けるのか分からないという人が、最後まで書くことが出来た私の頭の中で何が起こってるのかをなんとなく眺めていただき、「そういう風に考えてたんだ、へー」くらいになり、「あんたが書けるなら私も書けるんじゃね?」となるといいな、とは思っております。

前置きが長くなってしまってすみません。それでは早速分析を始めてみましょう。

以下ルートが分岐します。
A ゲーム作りたいんだけど、特にアイデアや作りたいストーリーや世界観が思いついていない
→シナリオを書こう!~準備編~①
を見る。
B 私はこういうストーリーのゲームが作りたいんじゃ!というのがある。
→シナリオを書こう!~準備編~⑤(次回更新)
を見る。
自分の今のポジションから選択してください。


シナリオを書こう!~準備編~

①自分が「何が好きか」「何を面白いと思うのか」を言語化する。
いきなりすみません、まだ文章は書きません。
そしてなんだか、抽象的な話をしてしまいました。
物事には準備というものが必要です。
個人的にこのステップを踏むか踏まないかで後々の作業のしんどさを減らせると思います。
突然ですが、あなたの好きな食べ物はなんですか?
3秒で答えてください。

私は麺類、特にラーメン、味は塩味、次にお寿司、葡萄やいちごなどのフルーツです。
好きな食べ物って、意外とすぐ出てくると思いきや、「3秒で」って言われると焦りませんか?
次はちょっと難しいです。それぞれ「3つ」「3秒で」答えてください。
Q2 好きなアーティストは誰ですか?
Q3 好きなアニメ、マンガ、小説はなんですか?
Q4 好きなキャラクターの設定はなんですか?
Q5 好きなシチュエーションはなんですか?

なんじゃこりゃってなりますよね。
でも、「意識的に自分の好きな物を具体化する」ことは物語を練る上で大事です。「なんとなく好き」から「こういうところが好き」に変われば、「好きなアイデアを詰め込んだ」物語を思いつくことが出来ます。

「自分が好きなもの」が分かったら、今度は「どうして私はそれが好きなのか」「何故それを面白いと思ったのか」に進みます。
キャラクターデザインが好みだったのでしょうか。
自分の好きなシチュエーション、ジャンルだったからでしょうか。
それとも設定や世界観が斬新だったから?
そうやって「好き」や「面白い」を要素に分解することで、「自分はこういう要素があるものを面白いと思う」ということに気づき、今後の方針を立てることに役立ちます。
さあ、自分の好きと面白いの因数分解が出来たら今度は収集に出かけます。


②ネタやアイデアを探すためのアンテナを張る
現実は小説より奇なりといいます。何気ない会話やシチュエーションが、物語に使えるかもしれません。
「そんなこと言ったって、仕事や人間関係に疲れるだけの日々だよ」、確かにそうかもしれません。
でもその状況も、見方を変えれば使えるとしたらどうでしょう。
人にイライラした時、そのフラストレーションを創作にぶつける、そうすれば誰も傷つかないストレス発散の方法になります。
ありえないことをされたら、フィクションで思い切りネタにしてストーリーのエッセンスにしてみるのはどうでしょう。バンドマンと付き合ったら歌詞にされるらしいですが、ライターと関わったらシナリオにされるのも、そうなると道理な気がします。
ネガティブな気持ちにさせられたら、つまりそういうことを描けば人をネガティブな気持ちに誘導できる、これは悪役のキャラクター設定としては美味しいです。
私は声優の福山潤さんが、とあるイベントで「世の中の大抵の辛酸は舐めてきましたから」と言っていたのを思い出します。
あれだけ人を楽しませる天才のような方でも、裏で苦労してるからこその表現の幅なのかな、とか思います。
閑話休題。

③ネタやアイデアを記録する
スマホのメモでも、Googleドキュメントでも、紙のメモ帳でもなんでもいいのですが、自分が「面白い!」と思ったアイデアは忘れないうちになにかに書き留めておきましょう。SNSでも良いかもしれませんが、私はオフラインでも見られるやつをおすすめします。理由はネット環境や電波がないと記録できないというのはアイデアノートとしては些か不便だからです。
奴らは突然やってきます。お風呂に入ってる時、映画を見てる時、飛行機やバスに乗ってる時.......そんな時圏外だったりしたらSNSは開けません。
私はGoogleドキュメントと紙のメモ帳とパソコンの文章ソフトの三刀流です。それぞれに良いところと使いにくいところがあるので、自分に合ったものを用意すると良いと思います。

④「ジャンル×アイデア×関係性」でかけ算する
アンテナを張って、ネタが集まってきましたね。いよいよ物語の方向性を決めていきましょう。
サブタイトルのかけ算は、ぶっちゃけ意味は無いです。これでやらなくてもいけます。ただ
「とりあえずイケメンが出てくる女性向けノベルゲーム」とか、「ツンデレ、実は美少女、ボクっ娘が出てくる青春恋愛アドベンチャー」とかふんわりさせているとシナリオもふんわりまとまらずに霧散すると思います。
じゃあどういう意味かといいますと、私がはじめて作った五分で終わるゲーム「Eat me」を例にしてみましょうか。

1 ジャンル
ハートフル(ボッコ)SF
()の中が不穏ですが、その意味はゲームをしたら分かるかもしれないです。ネタバレしてもいいんですけど、万が一プレイしてくれる方のために言及は避けておきます。サイエンス・フィクションでも少し不思議でもどちらでも。

2アイデア
食糧難にあえぐ世界で謎のゆるキャラを食糧にしようとする
もうよくわかんないですよね。どういうこと?って思われるかもしれないんですけど、本当にこの通りなので.......。地味にタイトルとリンクしてるのがポイント。

3関係性
これは主人公、プレイヤーとキャラの関係性ですね。
5分で終わるので登場人物少ないです。
キャラ① ジョウシ 関係性 上司と部下
そのまんまです。
キャラ② なんか不思議な生命体(NFS) 関係性 食べる、食べられる

さあ、ジャンルとアイデアと関係性を並べてみました。これだけでなんだかストーリーが思い浮かびそうな、そうでも無い気がします。

さて、シナリオの書き方なんですけど、まだ準備編も終わらないというまとめの下手くそさ、頭を下げることしか出来ません。

需要があるかは分かりませんが、何回か続くと思います。

それでは次回 準備編⑤「困ったら「起承転結、Q&Aと関係性」で乗り切れ」でお会いしましょう。

ばぁい。
つぐみ


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