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知らない土地で一ヶ月暮らしてみたいと思った

一ヶ月の有給消化期間で、一人旅をすることにした。
無職になるのでお金はあんまり使えないのもあるし、旅行というより、知らない土地で一ヶ月暮らしてみたいと思った。
もともと休みの日は図書館でぼーっとするのが好きで、いけてる図書館がある場所にしようと、富山に決める。

質素倹約を肝に銘じ、夜行バスで行くことにする。朝5時頃に富山駅到着し、終点ではないので皆ひっそりこそこそとバスから降りる。

朝5時の富山駅

富山駅から2キロ程の場所にウィークリーマンションを借りて、早速我が家へと向かう。自炊をしようと、ちゃんとキッチンがある部屋にしたのだ。(冒頭の写真は、1人でスタンディングしゃぶしゃぶをしている図)
早朝の薄暗い部屋は、ダウニーの香りがして少し侘しい気持ちになる。夜行バスは全然眠れず、すぐベッドに潜り込むと、ああここからのダウニーか。ちょっと苦手。
結局いまいち眠れずにいると、前日に自分で自分宛に送った荷物が届く。荷解きをして、馴染んだものが部屋にあると少し落ち着いてくる。

生活

そろそろ約束の時間なので、出かける。街の小さな自転車屋さんに自転車を引き取りに行く約束をしたのだ。レンタルサイクルを調べても一ヶ月借りられるものはないようで、探すのに苦労した。放置自転車を修理して安価で販売している記事をネットで見つけ、事前に電話すると7,000円ほどで販売しており、一旦購入して、一ヶ月後にまた引き取ってもらえないかとお願いすると、了承してくれたところがあった。
バスに20分ほど乗り、かなりローカルな場所に着く。普段あんまり自転車とか乗らないんだけど、帰りこれ完走できるかなと不安になる。
自転車屋さんは民家の一階を改装した小さな店で、白髪の小柄な好々爺がいた。チワワがめちゃくちゃ吠えていた。お金を払おうとすると、1日100円でええよ、これに今日の日付と名前だけ書いといて。とレンタルシステムに融通を効かせてくれる。これは、段切り替えだから。3段階だから。ライトは暗くなったら着くから。と誇らしげに説明してくれる。ありがてぇなぁ!とスイスイ自転車を漕いで帰った。

整備してもらった自転車

それから百均で洗濯バサミとかハンガーとかを買う。スーパーで食料を買う。商店街はシャッターが閉まっているところが多く、スーパーのBGMが静かに流れていて、どこか切なくなる。
帰って冷凍ピラフをチンして食べて、ビールを飲んだ。少し寝て起きると日が暮れていて、電気を点けると蛍光灯が煌々と眩しい。青白い光も苦手で、なんとかいい感じの照明にならないか、部屋中のスイッチを点けたり消したりするも、微妙だった。Amazonで間接照明を探したが、さすがに無駄遣いの極みなので諦め、スリッパとか大きいフライパンとかを注文した。
夜になっても腹は減らず、胃は疲れて硬かった。ホタルイカを半パックだけ食べて、湯船に浸かって22時には寝た。
ホタルイカは兵庫県産と書いてあった。富山じゃなかった。

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