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たむきゅー でマクロ撮影。

ども、 spinozamotors です。

以前の記事で、「エクステンションチューブ」なるものを使って「なんちゃってマクロ」を試していました。

それでも「マクロレンズ」への物欲が抑え切れないようで、「マクロ」と名のつくお安い出物をちらちら探しておりました。

そしてクリスマスも近いある夜、ネットで「かわいらしい価格」の出物に出会い、やさしく「購入する」ボタンを押すわたし。

いい子にしてた自分へのご褒美は、

TAMRON SP 90mm f2.5 Macro (52B)

通称「たむきゅー」(初代)です。


そんなこんなで、今回は機材ネタでございます。写真好きな方以外には「なんじゃらほい?」な記事ではございますし(特に序盤は)、レンズ好きな方の興味をひくようなレンズでもございませんが、ちらっとお付き合いいただければ幸いでございます!



このレンズについて


「ポートレート・マクロ」という愛称で呼ばれ、「伝説的な銘マクロレンズ」なんて言われてるようです。

タムロンとマクロレンズの歴史は1979年の初代90mmマクロ『SP AF90mm F/2.5 (Model 52B)』にさかのぼります。当時マクロレンズは文献や細かなデザインの装飾を複写し保存するための学術向きレンズとの印象があり、一般的な被写体の撮影には向かないと考えられていました。

タムロンの初代90mmマクロレンズは記録に耐える緻密な描写力にあわせ、美しいボケ味も得られるという現代のマクロレンズの新たな価値を創造しました。

その結果、当時のマクロレンズの用途からは想像のつかないジャンルでも幅広く使えるレンズとしてプロ・アマチュア問わず評価されました。特にポートレート用途にタムロンの90mmマクロレンズを使用することが支持され「ポートレートマクロ」と名称が認知されていきました。

https://www.tamron.com/jp/consumer/lenses/f017/

「マクロ」と名のつくレンズは数多くございますが、その中においてもこのレンズにはなんだか魅力を感じます。

長く愛されたベストセラーレンズゆえ市場に数も多いからか、ほほえましい価格で手にすることができました(もちろん中古)。


手元のレンズは タムロン90mmマクロの初代「model:52B」。



前から見ると、小さく "TAMRON" の表記だけ。アルミ丸棒をぶった斬ったかのような斬新な外観!

「今までにないレンズを造るんだ!」

そんな 開発陣の気概 が感じられます!


無限遠
最短撮影距離

さすがにマクロレンズ、伸びます! めいーん って伸びます。

重さ的にはちょっと重めの 460g、SIGMA fp に付けるとトータルで 1,100g 。重さは悪いことじゃないと思う。むしろ重厚感があってステキ。


マクロ撮影


TAMRON 90mm 最短撮影距離

最も近寄った図。撮影範囲の横幅は 70mm くらいです。

今どきの「等倍マクロ」ほどには寄れない「 ハーフ マクロ」という仕様ですが、レンズ単体でここまで寄れたらいいかな。(「寄れたら」と書いてしまいましたが、最短撮影距離は39cm。小さいものを大きく写せますが、「近づいて撮れる」という意味ではございません。)


エクステンションチューブ等との併用


もっとマクロで撮りたければ、エクステンションチューブやクローズアップレンズを併用することもできます。

「エクステンションチューブ」については、以前の記事を参照ください。

わたしの手元にある ”たむきゅう” は、Takumar と同じ M42 マウントのタイプですので、Takumar で使ってた「エクステンションチューブ」が使えます。


実験の内容と結果

エクステンション/クローズアップレンズを取り付け、レンズの最短撮影距離と無限遠でピントが合う位置での撮影範囲の横幅(単位:mm、背面モニター上で確認)を比べてみました。

Takumar 55mm と TAMRON 90mm で比較します。

緑色の "none" はレンズ単体を示し、青色はエクステンションチューブを装着した場合。エクステンションチューブは長さの違う3種類がありますので、それぞれ、および3個すべて付けた場合を調べています。
なお、赤色(CUL.5)は、Kenko のクローズアップレンズ No.5 の場合です。

エクステンションチューブやクローズアップレンズを付けると、レンズのピントリングを無限大に合わた場合でも無限遠にピントは合わなくなり、ピントが合う範囲(したがって、ピントがあったときの横幅)は制限されています。


Takumar 55mm +エクステンションの場合

Takumar 55mm でも、エクステンションの組み合わせで等倍マクロ域までカバーできますが、ピントリングで操作できる範囲が狭いので「もう少し広く撮りたい」みたいなときに、エクステンションの交換が必要になったりします。

これが面倒!


TAMRON 90mm の場合

レンズ単体でハーフマクロ域まで撮れますので、エクステンションは要らないかなと思います。

もっとマクロに撮りたいときは、クローズアップレンズ を併用すれば、レンズ単体の画角から等倍マクロ域までシームレスに対応可能となります!

TAMRON 90mm + クローズアップレンズ No.5、最短撮影距離

クローズアップレンズ No.5 をつけるとほぼ等倍マクロ。

たむきゅうのお供はこれかな!




マクロな作例


以上、SIGMA fp + TAMRON 90mm f2.5、レンズ単体、絞り開放、最短撮影距離で試し撮りしてみた写真でした。

クローズアップレンズを付ければさらにマクロにできますが、ここまでマクロに撮れるならレンズ単体で十分かなと思えます。


マクロじゃない作例


このレンズは「マクロレンズ」ですが、当然ふつうの 90mm 単焦点レンズとして使えます。ちょこっと行った試し撮りの作例です。

なんか黒がいい
冬枯れの高瀬川
アーケード街

以上、「とりあえず」の作例でした。

ふつうに撮ると、

ふつうにいいかも。

ふつうに 90mm の単焦点レンズとしても使えるマクロレンズ、1本持っておいて良かったと思います。


おわりに


マクロ撮影なら、やはりマクロレンズが便利!

などと言うお話しに、最後までお付き合いいただきありがとうございました。近々「マクロじゃない たむきゅう の作例」の続編記事を上げたいと思いますでございます!