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#13 - SIGMA DP3 Merrill 追補

先日 SIGMA DP3 Merrill の記事を書かせていただいき、多くの方に見ていただいているようです(感謝です!)。わたしもこの記事をきっかけに、再度 Merrill での写真を見返していました。

見返すとあの記事で「 DP3 Merrill の魅力が十分伝えられただろうか?」という疑念が湧いてきました。そんなわけで、このカメラの画像の解像感質感をもう一度お伝えすべく、蛇足ではありますが追補版を書いてみます。



解像感 その1


ss1/1250, f2.8, ISO100

リスボンでのスナップです。(お店かわいいですよね。)

切り出し1
切り出し2
切り出し3

1200 x 800 で切り出ししています。クリックして拡大表示していただくと、きっと等倍でモニタ上に表示されると思います。

拡大すると、ガラス扉の向こうの新聞もピクセルレベルで解像しています。さらに日除けの布の経年度合いまで伝わってきます。(破れた布の繊維まで見えますね。)

そして、注目していただきたいのは、エッジ部にもにじみや偽色が一切感じられないところです。

ピクセルレベル の リアル!


解像感 その2


ss1/8, f2.8, ISO100

夕暮れに、遠景で建物とテラスを撮ったスナップ写真です。
(構図うんぬんは置いておいて)
シャッター速度1/8、f値は開放の2.8。旅行用の三脚を使用。

中央近傍の切り出し

垂れ幕の文字も清々しく解像しています。

右端近傍の切り出し

絞り開放にもかかわらず、画像の端まできっちり解像しているのが分かります。


解像感 その3


ss1/160, f4.0, ISO100、手持ち
切り出し

服のもふもふの解像感とともに、バッグを固定している細い糸の質感まで、嘘偽りなく再現されています。


これが Foveon の凄みなのでしょう。専用設計されたSIGMAレンズの凄みも加わって、モニタ上で等倍表示するとゾクゾクします。


質感(階調)


被写体的には、なんてことはない街角の自転車屋さんです。
絵的には解像感もおさることながら、いい感じの質感が感じられるのではないでしょうか?

1200X800で切り出し

別の写真ですが、等倍で切り出してもこんな感じの質感が得られています。


以上、蛇足な追補でした。


おわりに


余談ですが、以前に会社の先輩から「おすすめのカメラは」と聞かれ、「わたしならSIGMAのDPシリーズです」とお答えしたことがありました。

後で聞くと、DPを買ってはみたものの速攻で手放したとのこと。悪いことをしたかな、と反省。

ですよね。最初の1台としてお勧めするカメラでは決してないですよね。
(あの先輩なら使いこなしてくれると思ったんだけどなぁ…)

そんなわけで、一般的な意味で「良いカメラ」とは言いませんが、それでも「凄いカメラ」であることは間違いないのです。

DP3 Merrill はもう10年近く前に発売されカメラ。技術進歩が活発なこの世界ではもう過去のカメラかな、と思ってしまいますが、見返してみると全然色あせていない!もちろんAF性能だとか、背面モニタの精細度だとか古臭く感じるところはありますが、こと画像センサが吐き出す絵に関してはいまだ絶対的な優位性を有しています。

だから、もちろんフルサイズ Foveon にも期待していますが、

SIGMA さん、
Merrill のセンサを積んだ fp を 是非 お願いします!