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J.S. バッハ:ブランデンブルグ協奏曲 第5番 BWV 1050


演奏:コンチェルト・ケルン
リード・バイオリニスト : エフゲニー・スヴィリドフ
フルート : コルドラ・ブロイアー
ハープシコード : ヴィープケ・ヴァイダンツ
収録:2019年4月21日(日) Live at コンセルトヘボウ, アムステルダム

ご紹介した「平均律クラヴィーア曲集」や「ゴルトベルグ変奏曲」が、
バッハの内面を印象づける曲とすれば、この「ブランデンブルグ協奏曲」は、バッハが勤務した宮廷の音楽を如実に伝えてくれる音楽で、宮廷や諸侯の貴族の館で奏でられていた演奏を今にほうふつとさせる、バロック音楽の典型的なものでありましょう。

音楽史の研究家などの見解では、一生を過ごすつもりであったらしいアンハルト=ケーテン侯の元を去る決意をしたらしいバッハが、新しい就職先を探すために作ったものと謂われています。新しい就職先へ提出する技能証明書のようなものだと。ですが、真偽のほどは不明です。

ともかくも、1723年にはライプツィヒの聖トーマス教会の音楽監督として、
転出しています。
この聖トーマス協会はドイツ随一のプロテスタント教会で、そこの音楽監督という職は、音楽家としての当時の最高職と考えられ、当時、バッハが非常に高い評価を受けていたことを示すものでもあります。


さて、本演奏は、私スピンが愛するアムステルダム・コンセルトヘボウにて毎週行われる日曜コンサートのライブ録画です。

演奏するコンチェルト・ケルンは古楽器演奏に定評あるオーケストラ。
コンセルトヘボウの会場につめかけた満員の観客からスタンディングオベーションが贈られるほど、秀逸な演奏で、バロック演奏には珍しいアンコール演奏までお楽しみいただけるもの。

アンコール曲は、バッハの管弦楽組曲第2番 バディネリ。
これも、まことに軽快で、素敵な演奏です。
観客の万雷の拍手は、欧州におけるバッハの人気の高さを示すものでもあります。


⇒ 続いて、バッハが、その内面的思考をよく表してくれる曲、
  無伴奏チェロソナタ第一番ト長調 BWV1007 に参りましょう。


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