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J. S. バッハ:ゴルトベルグ変奏曲 BWV 988

J. S. バッハ:ゴルトベルグ変奏曲 BMV 988
ピアノ独奏:サー・アンドラーシュ・シフ   演奏時間:1時間16分15秒

日本では不思議なことに「J. S. Bach」を「音楽の父」と呼び、学校の音楽室には肖像画が飾られています。知る限りでは、これは日本だけの現象で、他の国ではそういう呼び方は致しません。

音楽の父はどうかは別として、クラシック音楽の巨人であることは間違いないでしょう。

1千曲を超える作品を残し、世界のあらゆるところで愛され、演奏されて
いる作曲家です。

その第988番目の作品が「ゴルトベルグ変奏曲」。

始めて聴かれる際は、何かの作業中にでもBGMとして流して頂いてもよろしいかと思います。が、いつか是非、静かな書斎かどこかで、どうぞじっくりと聴いて下さいませ。

ピアノ演奏は、アンドラーシュ・シフさんです。ご高齢ですが、世界最高の演奏家の一人です。

ゴルトベルク変奏曲は、J. S. バッハによる、2段鍵盤のチェンバロのために
書かれた変奏曲 (BWV 988)で、全4巻からなる「クラヴィーア(ピアノ)練習曲集」の第4巻です。

1741年に出版されました。が、ピアノが主流となった時代から20世紀初頭まで、演奏されることは少なかったのです。

が、有名なピアニストのグレン・グールドが、レコード会社に反対されながらもデビュー盤にこの曲を選択し、1956年にリリースされたピアノ演奏のレコードは世界的な大ヒットに。
それから、世界中の演奏会で演奏されるようになった曲です。

エ?っと思われるかもしれませんが、バッハ自身が、死後(1750年7月)人々から忘れ去られ、約80年後の1829年3月に、メンデルスゾーンによって「マタイ受難曲 BWV244」の演奏が行われてから再び有名になった、という経歴を持つのですから、クラシック音楽の歴史は波乱万丈です。

このゴルトベルグ変奏曲は実に難曲です。弾くのに相当な技量を要します。

それよりも、曲のうちに秘められた思考の深さを探っていくのは至難の業と謂われています。

ですが、多くの人の心を打つ、この名曲は、実にいろんな処で使われています。例えば、映画「羊たちの沈黙」の主人公ハンニバル・レクターが愛聴しているのはこの曲。

実現したかどうかは定かでありませんが、アメリカが他の生命体探査の為に打ち上げたロケットの中には、この曲が録音された由。
他の生命体から地球上の人類の知性を理解して貰うために。

なんていう、逸話が絶えない名曲です。


⇒ では、バロックらしい一曲、
  J.S. バッハ:ブランデンブルグ協奏曲 第5番 BWV 1050 へ
  参りましょう。


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