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シューベルト:4つの即興曲 D899 Op.90 第3曲 変ト長調

Schubert - Impromptu in G flat major - D 899 No. 3
演奏:ウラジミール・ホロビッツ(1903年10月1日 – 1989年11月5日)

収録:1987年  At  ウィーン楽友協会 ホール

シューベルトの31歳の死の僅か2年前に書かれたピアノ独奏曲。

天才ピアニスト、ウラジミール・ホロビッツさんの数少ない演奏録画の
ご紹介です。死の2年前の84歳の時の演奏。

まるで、鍵盤をそっと撫でると、ピアノ自身が語り出すように見えます。

まるで、ピアノの中に在った音を、指でなぞって誘い出しているかのように見えてしまうのです。その独特の奏法に、まずは感嘆してしまいます。

そしてその、一音一音の存在感。

どんな弱音であっても演奏ホールの隅々にまで、その音は届いたと謂われ
ます。

無念なことに、ホロビッツ氏の演奏会に駆けつけることはもう、不能です。

後を継いでくれる方が、早く登場して欲しいと切望するものです。


ご参考までに、独特の奏法についてWikipedia では、こう説明されます。

「指を伸ばして演奏するホロヴィッツ氏のスタイルは、彼独特といわれる程多彩な音色を生み出すのに不可欠であり、これに加えて腕全体の使い方や体重のかけ方などを研究すると、他人には決して真似することができない奏法で、ピアノを鳴らしきる目的に叶った奏法であることがうかがい知れる。

「また、打鍵が独特であるために、不必要にペダルを使用することなく音を明確に分けて響かせることができ、最弱音から最強音まで、無限に近いデュナーミクの幅を持たせつつ、決して和音が濁ることのない演奏が可能であった。」

「ホロヴィッツが実に多彩な打鍵方法を使い分けていたことも注目に値する。弱音では、鍵盤に手のひら全体が触れるほど指を伸ばし切った状態から指先を軽く曲げるだけの打鍵、手首を鍵盤より低い位置に置き指を折り曲げて鍵盤を引っ搔くような打鍵などが彼に特徴的な打鍵方法であった。
「逆に、強音では、指を立てて突き刺すような打鍵、手を高い位置から振り下ろす打鍵、手首を回転させ手刀打ちするような打鍵なども使っており、目的とする音色や音量に合わせてさまざまな打鍵を駆使していた。
「その中でも左右の小指はつねにバスとメロディーを明確に表現するなど、個々の指の音量の配分にも細かく配慮した演奏であった。

「このような奏法により、粒立ちの揃った早いパッセージでの透明感や、
圧倒的なスケールの轟音がもたらす緊張感などが生み出された。
「スカルラッティやショパン、シューマン、ラフマニノフ、スクリャービンらの作品の演奏は、他には得がたい魅力を秘めており、高い評価に値する
説得力がある。

************* ここまで

やっぱり、さっぱり、わかりません・・・
音楽は、技能・弾き方のみで聴かせるものではないと、おもいまするが。


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