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すぴーの考えごと

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仕事、趣味、家族、社会、哲学などジャンルを問わず、なるべく平易な言葉で自分の考えをまとめていきます。世界は分からないから面白い。
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2020年11月の記事一覧

優しさを決めるのは動機か、印象か

むかし地元関西に、「厳しさが優しさ」と銘打っている学習塾があった。今ならちょっと問題になるキャッチコピーかもしれないが、子供のためを思って厳しくするのは、子供のためを思わず優しくするよりいいじゃないかという主張が含まれている。実際のところ、動機は優しさを決める要素の1つではあるだろう。 しかし私はもう1つ、忘れてはならない要素があると思っている。パワハラが、それを行った側ではなく行われた側によって認定されるのと同じように、優しさもまた受け取る側の気持ち次第ということである。

挑戦だけを手放しで礼賛する危険性について

「挑戦している君へ」というコンテストが開始されたので、これを機に「ある意味で挑戦を礼賛する記事」と「ある意味で挑戦を否定する記事」の2つを書こうと思う。前者は下記で、後者は本記事である。 まず、世の中で格言とか教訓と言われるものは、人や状況によって真逆の教えが有効となる。例えば、『七転び八起き』という格言を考えた時、これが肯定的に適用されるのは「すぐ諦める人」に対してであり、むやみやたらと頑張る人には否定的に適用されなければならない。だから大抵の格言には真逆の格言が存在し、

清里の父、ポール・ラッシュの人生から信仰と使命感を考える

2017年10月、私は妻と山梨へ旅行をしました。その際、ポール・ラッシュ記念館というところに立ち寄り、彼が残した足跡を見ているうち、これはすごい人がいたもんだということで伝記を1冊買って帰りました。これを読んだのは約3年前ですが、最近ちょっと使命感というものについて思うところがあり再読しました。というわけで今回は読書感想文を兼ねて、信仰や使命感の意義について考えていきます。 日本に賭けたポール・ラッシュの生涯 まず、伝記から文章を拝借する形で、ざっとポール・ラッシュ(以下、