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『INTEGRAL LIFE PRACTICE 私たちの可能性を最大限に引き出す自己成長のメタ・モデル』は霊的世界を受容する前段階の実践

『インテグラル ライフ プラクティス』〔ILP〕は、トランスパーソナル心理学で名を成したケン ウィルバーが創出したインテグラル思想を基盤とした『理論』による修行法が網羅的に提案されている書で、本書は10年前に出版された『実践インテグラル ライフ』の復刊です。

ILPは“東洋の伝統宗教”の修行法と“西洋の科学・心理学”を統合(インテグラル)した実践で、普通に生活を送りながら意識変容、霊性開花の道を安全に歩めるように考慮されており、信仰・宗教が異なる様々な人、各自が修養法を選べるように設計されている点が特徴です。

フィットネス感覚で始められる方法が提案されており、特別な霊的導師(以下、導師と呼ぶ)からの指導が必要な“高度な霊的実践”には踏み込んで触れていません。理由はインテグラル理論を支持する欧米知識人、キリスト・ユダヤ共同体の大多数が「霊的世界観(スピリチュアル概念)」を忌避しているため支持者離れが起きる恐れがあるためです。また高度な霊的実践を書いた場合、初心者が“魂の危機”(スピリチュアル エマージェンシー)と呼ばれる「誇大妄想、心の病(躁うつ病)」に陥ってしまうのを防ぐためと考えられます。

ILPが抱える欠陥

ILPは伝統宗教と心理学を統合したもので一般には欠点がないと思われがちですが欠陥は存在します。その一つを上げると、心理学では自覚困難な“一般社会のサイコパスな人”(以下、一般人サイコパスと呼ぶ)に「第4章 シャドーモジュール」の心理療法が意味をなさない点です。

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