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密閉しないことの大切さ

何となく閉塞感を感じたり
気ぐるしさを感じる事があると思いますが、それは思っている以上に建物の影響もあるのかなと個人的には思います。

以前のブログにも書きましたが
現在の住宅は、かなり高気密に力を入れています。
工事現場を目にする自分としても
発泡スチロールで
なおかつ隙間をテープでバリバリと密閉している現在ですから、当然ながら空気の動きは少なくなります。


ラワンベニヤの扉


モルタルとしっくいの壁

漆喰・樹木・木材・紙・砂・セメント

壁や天井・床 材料が張られたとしても
それらには微量の隙間があり
空気や湿度も微量に抜けています。
昔の家であれば、なおさら隙間は多いわけです。


僕たち人間は、空気を吸って生きていて
なおかつ、水分を取り入れ、湿度を感じて
場合によっては、音や熱も微量に体感している
生き物です。
それらは、常に動き、変化しているのが
『通常運転』なわけであって
限りなくそれらが動かない空間のほうが
『超不自然』だと思うのです。


そよそよとそよぐ、植物たちは、多くの変化の中でこそ、ぐんぐん成長して活動できるわけですから、動物の延長上にいる人間が 空気や湿度が止まった空間で良い健康状態では無いのかなと思うのです。

動物として、健全であるということは、実はある程度変化が多いことも重要だと思うのです。

意図的に窓の開閉などを行える人なら良いのですが、だいたいの方が変化ない空気状態を『快適』と錯覚してしまうと思います。

ならば、建築の素材選びや仕組み・間取り・空気環境づくり等で 人間への影響を考えるべきだと思うのです。

家は快適であることが当然ですが、『自然のある外空間』が、一番ノーマルであることを忘れず、建築というものを目指していく事は、ヒトに健全な活力を与えるものだと考えます。



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