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創作なんて自由でいいんだよ~音楽ファンタジーゆめが教えてくれたこと~

※大昔の番組についてでありビデオが実家にあるため映像も画像も何も引用できぬ。すまぬ。

諸君は音楽ファンタジーゆめって知ってる?○十年前くらいにNHKでやってた、クラシック音楽に合わせて3D映像作家達がおのおのの楽曲のPVみたいな映像を作って流していた番組だ。

「音楽ファンタジーゆめ」でググると「悪夢」とか「トラウマ」とか出てくるけど私はそうは思わない、今でも子供の情操教育に良いと思う。親曰く、二歳か三歳の私はこれが大好きだったらしいし、ある程度大きくなってからも繰り返し見てた。

クラシック音楽の番組とはいえ、全く堅苦しくない。音楽+pvの本編に入るまでは、「フルーツアンドベジタブルズオーケストラ」なる、指揮者が音符、演奏者(兼楽器)が野菜である楽団による小話のコーナーが入る。
クラシック音楽への心理的ハードルががくんと下がるのがいい。また、私は脳内pvというのを脳内で再生するクセがいまだにあるが、明らかに音楽ファンタジーゆめのお陰だと思う。音から情景を想像する力が養える。なお、登場人物達(野菜と音符)は基本的に掛け声や鳴き声みたいな言葉しか話さないが、たまに言語を話す際はちょっとした簡単な英語であり、子供が英語に触れるとっかかりとしても機能していたと思う。

音楽ファンタジーゆめで特筆すべきはその自由な発想で、時に原曲の意味をガン無視した大胆なアレンジが加えられていることがよくある。例えば「悲愴」がタンゴ調(?ダンスジャンル詳しくなくてごめん)になってるのは度肝を抜かれる。他にもいくつか。

また、映像もかなり発想の自由度が高い。未熟なCGによるデフォルメなども逆に想像力が掻き立てられて味があるし、良い意味で「真面目じゃない」ことが多い。恐竜のホネの子供の肋骨で魚が遊んでるとか、恐竜のホネの子供が巨大な水泡の泡をトランポリンみたいにして遊んでるとか!こんな発想できますか!?

フルーツ&ベジタブルズオーケストラのデザインも大人になった今見ても唸るほど良い。個人的には、梨とバナナのピアノとか、ぶどうときゅうりのマリンバとか、二つ以上の野菜を組み合わせたやつが特に秀逸。あとおんぷちゃんの声。耳に残りすぎる。ワンチュッ!(※1.2)

あと、映像家が見る人のことを全く考えてないのでは!?っていう自由さもいい。
例えば運動会のイメージの強いウィリアムテル序曲の映像、絵筆と顕微鏡とコントラバスとゴキブリの徒競走てもうハチャメチャ。こんなん見る人のこと考えてたらできん!自由!!!(最高)

というわけで、音楽ファンタジーゆめはクラシックへの心理的ハードルをがんと下げてくれるし、想像の自由さをこれでもかと見せつけてくるので、今の時代でもお子さんに本当に良いと思うんですよね~。
知ってる人は私と握手だ

ちなみに小さい頃の私のお気に入りは、ラプソディーインブルーの泥棒、アランフェス協奏曲の牛、チゴイネルワイゼンの恐竜のホネの家族、英雄ポロネーズの石のカップル、だった気がする。

音楽ファンタジーゆめ、後半の映像の自由度もさることながら、前半のフルーツ&ベジタブルズオーケストラの狂い度も凄くて、なんか一回全員の顔がハチャメチャに歪みまくった挙げ句全滅になる回あったよね!?あれは子供心にトラウマだったかもしれん。

音楽ファンタジーゆめのみんなのトラウマとしてよく挙げられるのがパリのアメリカ人だけど、よく覚えてない…多分子供の頃の私、それが怖すぎてあんまり見返してなかった説ある。今も何事も好きなものばかり異様な頻度再生する癖があるが、あの頃から私は好きなものだけ何回も見ていた記憶がある。パリのアメリカ人は記憶に残ってないので、あまり見てなかったのだろう。

音楽ファンタジーゆめ、Wikipediaで改めて調べたらディズ●ーのファンタジアリスペクトだったの!?あの気の狂いようで!?(誉めてる)(私は気が狂ったもの大好き)でもファンタジアもある意味狂っているので、リスペクトもさもありなんという感じなのかもしれん。とーびんと。

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