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憲法コラムのまとめ一覧

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CLAYが執筆した憲法コラムを、まとめて一覧にしたものです。 テーマごとに知識を整理しているため、初学者の方は、気になる項目があればとりあえず読んでみることをお勧め致します。疑問…
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2023年9月の記事一覧

〔憲法コラム18〕平等原則

 14条1項は、「すべて国民は、法の下に平等であつて、人種、信条、性別、社会的身分又は門地…

〔憲法コラム17〕行政機関による裁定

1 司法の一元化  現行憲法は、「法の支配」の下、民事事件・刑事事件のみならず、行政事…

〔憲法コラム16〕法律と条例の関係

1 条例  条例:地方公共団体がその自治権に基づいて制定する自主法  ・形式的意味:議会…

〔憲法コラム15〕立法不作為に対する具体的な司法的救済の可否

 積極的な国家行為は、原則として全て違憲審査の対象となるが、消極的な不作為についてはどう…

〔憲法コラム14〕社会権の法的性格

1 社会権総説  社会権は、20世紀になって、社会国家(福祉国家)の理想に基づき、特に社会…

〔憲法コラム13〕「教育を受ける権利」の保障の意義・内容

1 趣旨  教育は、個人が人格を形成し、社会において有意義な生活を送るために不可欠の前…

〔憲法コラム12〕表現の自由に対する制約についての違憲審査基準

1 二重の基準の理論 〈論点1〉表現の自由を規制する立法が合憲か違憲かを判定する基準を整理するための指針として、いわゆる二重の基準を採用するか。  A説(通説)   結論:表現の自由を中心とする精神的自由を規制する立法の合憲性は、経済的自由を規制する立法よりも、特に厳しい基準により審査されなければならない。      理由:①(人権の実体的価値序列との関係)精神的自由、特に表現の自由は、自己実現、自己統治の価値を有し、経済的自由に対して実体的価値において優越する。    

〔憲法コラム11〕外国人の地方参政権

 一時的に日本に在留するにすぎない外国人に選挙権が保障されないことについては争いがない。…

〔憲法コラム10〕統治行為論

 統治行為とは、直接国家統治の基本に関する高度に政治性のある国家行為で、法律上の争訟とし…

〔憲法コラム9〕司法権の意義・範囲

 76条1項は、「すべて司法権は、最高裁判所及び法律の定めるところにより設置する下級裁判所…

〔憲法コラム8〕補償規定を欠く場合の直接請求の可否

 補償請求は、通常、関係法規の具体的規定に基づき行うが(土地収用法68条以下等)、法令上補償…

〔憲法コラム7〕損失補償の要否

1 29条3項の趣旨  ⑴ 財産権不可侵の原則との関係    公共事業の用に供するために私…

〔憲法コラム6〕内容規制と内容中立規制

1 表現の自由の違憲審査基準  表現の自由は人権体系の中で優越的地位を認められるべきも…

〔憲法コラム5〕プライバシー権

1 新しい人権  13条後段の幸福追求権について、従来は単に人権の重要性を強調する一般原則を宣言したものと解されていたが、現在では、具体的権利性を肯定し、憲法上列挙されていない権利を導き出す根拠となると考えるのが通説である。 〈論点1〉13条後段から新しい人権を導き出すことは可能か。  A説(判例・通説)  結論:個人尊重の原理に基づく幸福追求権は、憲法に列挙されていない新しい人権の根拠となる一般的・包括的な権利であり、この幸福追求権により新しい人権を導き出すことができ