【詩】宇宙飛行士

宇宙の外側に無があると教えてくれた先生が「厳密に言うと、無さえない」とミステリアスな言葉をこぼしたのが僕の動機だった。さまざまな本を読み、肉体を鍛え、強力に引き留めようとする故郷を後方に追いやった。ゼロという難解な名を与えられた宇宙船は、ついに宇宙を抜け出した。目が覚めたのは、戻ってきたときだった。外側に旅に出ていた僕は眠っていたわけではない。記憶がなくなったわけでもない。存在しないということを認識することもできない外側では、僕の苦しみを笑う何者かもいない。好奇心を受けとめてくれる海もない。誰の実験室でもなかった。神は死んだ。視線がなかった。細胞も、空間も、共感も、時間も、論理や常識もなかった。膨大ならせん構造を急速に進行しても何も変わらない迷宮に取り残されている孤独を、僕はあなたの口の中に押し込みたくなった。あなたと僕も一瞬のファンタジーであるという強烈な暴力が僕を襲った。この笑いたくなる悲劇を、静かに見つめてくれる観客の目が、存在しない色で塗られている。理論もなく、カタルシスもなく、解釈の方法もなく、僕に対して意味のあるものを投げかけてこなかった。僕は広大な屋上の片隅からすでに身を投げているのに、いつになっても地面に到達することのできないという恐怖を、少しずつ感じることもできなくなっていく自分に、希望と絶望の混ざったものを感じていた。宇宙が始まったばかりの瞬間を現在進行形で感じているような、感じていないような。