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人びとは新たなスケープゴートを手に入れた!

もう6月です。2021年のコンプリート率が50%だなんて、嘘みたいですが、暦の上では本当の話。実は、7/23のオリンピック開会式まで、2カ月を切っています。このこと、みなさん覚えていますか? 

PV、それは新たなスケープゴート

月初のタイミングで、オリンピック・パラリンピックのライブサイトの会場の扱いが発表されました。パブリックビューイング用に整備が始まっていた代々木公園の敷地が、警察・消防関係者のワクチン接種会場になるのだとか。なかには、安堵や喜びの声も聞こえてきました。

ひとつ気になるのは、もともと準備を進めていた分の費用は、様々な業者へ当初の予定通り支払われるのか、ということです。

今になって騒がれるようになったけれども、これはずっと前から予告されていた類のものです。公営の公園を使ったパブリックビューイングに関しては、もうずっと前からやっていた事業で、リオの時も使われています。動物たちは大丈夫なのかな…と思ったけど、花火大会だって、そもそも動物たちには迷惑千万ですよね。言い出したらきりがない。

今日は上野公園がトピックスに上がっていました。上野公園といえば、かなり前に、付近で野宿をしていた人の排除も行われていました。そのときより、木が切られることのほうが、多くの人には痛切に思われるらしい。

それはおそらく、想い出が棲んでいるからです。その場所に行ったことがなくても「親しまれていた自然が壊される」という記憶は、多くの人が持っています。しかし、公園に住むという行為は、自分には関係ないと思える人が多いということです。実際にはどちらも同じくらい痛ましいことなのだし、いつ何時どうなるのかなんて、誰にもわからないのに。

最近の流れを見ると、パブリックビューイングが新たなスケープゴートとして盛り上がりの兆しがありますね。なるほど、これはいけるのかもしれません。ステークホルダーそれぞれに説明がつく。

保守的な人にとって、近頃のパブリックビューイング文化は異質なものです(しかし、公共の場の座席で、同じ方向を見て応援することは馴染みがあるはず)。そしてリベラルな人にとっても、自然保護を含めた人道主義に照らし合わせたら、やめたほうがいいし、多くの場合は代理店やコンサルが絡んでいる事業なので、NOと言うでしょう。今の状況下で人を集めることに抵抗を感じる考えも大きな流れです。

そして何よりも、こうした案件にかかわるのは「名もなき」人です。著名なクリエイターは参加していません。代理店に縁深いクリエイターも、自由にいろんな考えが述べられるでしょう。いっぽうで、守秘義務があるので何をしているか言わない。つまり、パブリックビューイングを止めて、みんなが溜飲を下げるのをまっています。たしかに、ガス抜きするならば、これしかない。

おまえはどっちだ

もしも「あなたは東京大会をどう思うのか」と問われれば、オリンピックを今の状態でやるのは最低だと答える。5月末までに「XXという条件で開催します。ついては……」という情報がもたさられれば、まだ希望はあったのですが。とはいえ、この国のシステムは、わたしに失望を与え続けているので、これぐらいのことではひるみませんよ。

そもそも、仮に何事もなく去年スタートしていても、おそらく「イルカショー」とか「ジェンダー」「ハラスメント」「ヘイトクライム」的な問題で槍玉にあがっていたと思いますよ。ちなみにチケットも買っていません。スポーツ観戦は好きなんですけど。

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