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ものうる人びと

編集出版・代理店・制作会社・法人広報・生活者として……いろいろな立場で広告に関わってきた著者による、広告にまつわる色々なテキストが集まっています。広告のまわりにいる人が、ふと足を…
広告にまつわる色々な文章が読めるマガジンです。ものを「売る」「得る」ためのフィクションとして広告を…
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#批評

2021年に見つけたセカイ系の創痕

先日、電車の中でひたすら胸がざわつく出来事がありました。電車広告に「セカイ系」の痕跡を見つけてしまったのです。「そんな馬鹿な」と思う人はいるかもしれませんが、割と本気です。「セカイ系」という単語は、もはや日常的に使われません。それにもかかわらず、その概念だけ、すっかり日常の風景に溶け込んでいました。いくら時代が変わると言っても、歴史と地続きの社会を生きていることから逃れられない。この感覚を、誰かと共有したくて、この記事を書いています。 まず、次の文章を読んでいただけるでしょ

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TOKYO2020で、ようやく近代が終わるかもしれない

山縣選手が9秒95。内村選手が代表内定。有明アリーナに植樹。そんな日に、このnoteを書いています。 やっぱり今日もTOKYO2020の話になりそうです。すみません。しかも、長い。無料部分は半分までです。 オリンピックを「五輪」と呼ぶのは日本の独自の表現です。中国語でも「奥林匹克」。カタカナでオリンピックとかオリムピックとか呼ぶのと同じ感じですね。 オリンピックは最初から「五輪」と翻訳されていたわけではありません。幻の1940年東京オリンピックが決まった1936年の新聞

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