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ものうる人びと

編集出版・代理店・制作会社・法人広報・生活者として……いろいろな立場で広告に関わってきた著者による、広告にまつわる色々なテキストが集まっています。広告のまわりにいる人が、ふと足を…
広告にまつわる色々な文章が読めるマガジンです。ものを「売る」「得る」ためのフィクションとして広告を…
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2022年9月の記事一覧

インターネット広告が、インターネットをどうにかしてしまった説

21世紀初頭も20年余りが過ぎてしまった。前世紀と比べて、ものすごいスピードが生まれている。情報、モノ、資本、人の出会い……すべてが倍々ゲーム。インターネットのおかげで、近現代始まって以来の加速度がさらに増している。瞬く間に世界に病が広がってしまったのも、無関係ではない。 近現代という時代は広告の歴史でもある。「メディアの時代」、「映像の世紀」等々使われるのだが、それらメディアで扱うコンテンツと広告はわかちがたいものだ。そんな中で、広告費の規模は今や、マスコミ4媒体(新聞、

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たぶん、あなたもいつの間にかステージに立っている。(写真UP追加済)

東京メトロの某駅にて。プラットフォームで電車を待っ、向こう側の壁には、広告ツールが並んでいる。ライトボックスやデジタルサイネージは、意識せずとも広告を目に入れてくる。刺激に慣れ過ぎて、ほとんど不感症のようになっている人も多いだろう。しかし先日、一瞬立ち止まってしまう広告に出くわした。次の一文を見てほしいのだが、キャッチコピーが強い。 これではまるで、地下アイドルが武道館公演を目指す青春群像劇でも始まりそうな気配だ。 しかし、そこに描かれていたのは、正面から走ってくる様子の

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やたらと煽って同意を求める広告は結局、生活者を分断する

9/22(木)中央線の窓上・中吊り広告の話。(PR TIMESにちょうど告知が載っていたので、紹介します。) 飛び石連休の中日の朝、通勤電車で、わたしは眠い目をこすりながら、空いた席に腰を下ろした。そこで飛び込んできたのが、こんなメッセージ。 「え? いやいや……そんな、煽られても」

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