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インドゲーム市場②現地ゲーム企業と海外からの参入について

インドゲーム市場の第2弾として、人気ゲームや現地大手企業、ローカライズの障壁などをまとめてみました。


はじめに


こんにちは。Spicemart(スパイスマート)です。
私たちはアジアや北米を中心に、ゲームの開発・運用に役立つ情報を収集・分析し、お客さまであるゲーム企業に情報提供をしている調査会社です。

このnoteでは、「ゲームやアニメが好き」「世界のゲーム事情を知りたい」といった方々にも興味を持っていただけるような内容を、定期的に配信しています。

今回は、インドゲーム市場の第2弾です!
ちなみに、前回の記事はこちら。


成長著しい現地ゲーム企業

まずは急成長するインドゲーム市場で、中心となるゲーム企業を幾つかご紹介したいと思います。


・99 Games

インディーゲームから始まった会社ですが、クッキングシミュレーションゲーム『Star Chef』の大ヒットにより、インドのモバイルゲーム市場をリードする企業に成長しました。

2008年の設立から現在までに22作を超えるモバイルゲームを制作しており、ボリウッド映画を基にした『Dhoom: 3 the Game』や『Sultan:The Game』なども人気です。

主力ゲームの『Star Chef』の初ローンチをインドではなくオーストラリアやカナダで行うなど、常にグローバル市場を視野に入れているのが特徴で、現在もMicrosoftやFacebookなどの世界的企業と積極的に提携して、商品展開を進めています。

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・Zapak

オンラインゲームのポータルサイトm.Zapak.comが有名な企業です。
ホームページ上で自社開発ゲームを無料でプレイできるようにしているため、1千万人を超えるユーザーを確保しているとも言われています。

主力ゲームは人気IPを使ったアプリで、アメリカのアニメ専門チャンネルCartoon Networkの『Ben 10』を使った『Ben 10Alien Run』や、インドの人気アニメ『Little Singham』を使ったカジュアルゲームシリーズなどが有名です。


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・Nazara

2000年に設立されたモバイルゲーム企業で、モバイルゲーム開発のほか、Fantasy Sportsなどのeスポーツ運営も行っています。

Fantasy Sportsとは好きな選手を集めて“空想(fantasy)の最強チーム”を作り、相手チームと“対戦”するシュミレーションゲームで、海外では熱狂的なファンが多いことで有名です。

Nazaraは積極的な買収、合併を行うことでも有名で、2019年にはスポーツ&eスポーツニュースウェブサイトであるSportsKeedaを、翌2020年には『Fantasy Cricket』や『Football』などを持つHalaplay Technologiesを買収しており、現在モバイルアプリレーベルを最も多く保有する企業と言われています。

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・Octro

2006年度に設立された大手ゲーム企業のひとつで、主にソーシャルカジノゲームを開発しています。

もともとはスマートフォンの通信会社でしたが、 2013年にゲーム分野に事業を転換しました。

インド式ポーカーゲームである『Teen Patti』が有名で、Google Playでは常に上位にランクされています。

賭博要素を含むゲームが多いため、以下の決済システムを利用できるようにしているのが特徴です。
・Pay U ・Paytm ・Techprocess ・Citrus ・Cashfree ・Yes bank

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人気のゲームジャンル

2020年前半までは、中国製ゲームがランキングの上位を独占していました。

しかし昨年、国境紛争によりTikTokやWechat、クラッシュオブクラン、PUBG MOBILEなどの中国製アプリが使用禁止になったため、現在はインドや欧米のゲームに人気が分散しています。

人気のゲームジャンルは下記の通りです。

1アクション・アドベンチャー
2レース・スポーツ
3パズル・クイズ・ワード

アクション・アドベンチャー分野で圧倒的な人気を誇っていたPUBGが排除されたため、『Call of Duty: Mobile』や『Fortnite』に人気が移っています。

レース・スポーツ分野では『FIFAシリーズ』や仮想クリケットなどのゲームが、パズル・クイズ分野ではインドを代表するボードゲーム『Ludo King』や前述したOctroの『Teen Patti』などが人気です。



人気沸騰中の海外ローカライズゲーム



・Call of Duty: Mobile

ライバル『PUBG Mobile』の撤退が追い風となり、インドは『Call of Duty: Mobile』を世界で最も多くダウンロードする国となりました。

トーナメント「India Cup」も行われており、優勝賞金は約500万円。

プロとオープンに分かれて戦いが繰り広げられ、オープンで勝利したチームにはプロに進出できるチャンスも与えられています。

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・FIFAシリーズ

インドではサッカーはクリケットの次に人気のあるスポーツです。

プロリーグとしては「 ILeague」と、引退した有名選手を集めた「 Indian Super League」があります。

FIFAシリーズは、人気の高い「Indian Super League」と契約を結んでおり、有名選手やユニフォームなどをゲームに登場させることで、圧倒的な支持を得ています。

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・PUBG Mobile復活

ゲームを手がけた韓国のゲーム開発会社Kraftonが、『Battlegrounds Mobile India』というブランド名で、同タイトルのゲームをインドで復活させると発表しました。

パブリッシングパートナーである中国Tencentとの関係を解消し、インド企業などに投資をしてきたことが、インド市場での復活に繋がったようです。



進出する際の障壁

中国との国境紛争のような特殊な場合を覗き、インドでは今のところゲームに関する細かな規制はありません。

ただ、海外企業が進出する上で乗り越えるべき障壁はいくつかあります。


・暴力性のあるゲーム

圧倒的人気を誇っていた『PUBG MOBILE』は暴力性があるという理由で禁止となっています。

国境紛争によるセキュリティ面でのリスク回避が制裁の目的でしたが、国民には、暴力的で危険な行動を引き起こす恐れがあるため禁止する旨の報道がされています。

・宗教的に問題のあるゲーム

『Fallout 3』は放射能汚染を原因とする頭が 2つある牛が登場するため、公式発売ができませんでした。牛の名前である「Brahmin」もインド牛の品種を表していたため、ヒンドゥー教徒に不快感を与えかねないと判断されたようです。

インドにはヒンドゥー教のほかイスラム教、キリスト教、シク教、仏教、ジャイナ教、ゾ ロアスター教など多くの宗教があります。

上記のようにヒンドゥー教では牛が神聖視され、イスラム教では豚やアルコール類が禁止と宗派ごとの教えに違いがあるため、進出する際には配慮が必要です。

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・ 言語

インドの公用語はヒンディー語ですが、補助公用語として英語も使われています。

今までは、ゲームに課金できるのは富裕層で、この層の人達は英語を上手く操れるため、ゲームも英語で発売されることが多かったようです。

しかし、安価なスマホの広がりと、ネット料金の値下げにより、富裕層以外の人達もゲームで遊べるようになってきました。

そのため今後は、ヒンディー、ベンガル、テルグ、マラーティーなどの言語を追加した方が、より多くのユーザー獲得に繋がると思われます。


以上です。

インドの情報はいかがだったでしょうか。

次回も新鮮な情報をお届けする予定ですので、よろしければフォローをお願いしますm(_ _)m

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