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自分の領域を展開せよ

季節が変わると旅をしたくなる。四季がある国の特徴だ。「次の休みは旅行しよう」「来週あたり旅でもするか」いずれも未来に関わる行動だ。そんな「旅行・旅」という2つの言葉は、言葉の響きとしては同じように聞こえるが、言葉の核となる部分では別物に感じる。

グーグルで調べると、「旅行とは、遠い場所へ出かけること。旅と同義。」とでてくる。
俯瞰すると同じことのようにも思えてくる。では、「旅行」「旅」という2つの言葉に、「卒業」「一人」という言葉をそれぞれ掛けてみよう。

■卒業旅行 | 卒業旅
■一人旅行 | 一人旅

それぞれを読んでみると、「卒業旅行」はしっくりくるが、「卒業旅」はしっくりこない。
「一人旅行」はしっくりこないが、「一人旅」はしっくりくる。大義としては同じ括りなのに、実際つかってみると、しっくり収まるものと、しっくりこないものがあるのだ。

「卒業旅行」は学校という言葉が同時にイメージされる。学校は一人になる場所ではなく、一人が集まっていき集団となるところ。家族や恋人、友達や同僚という言葉を使うときも、「旅行」という言葉をつかう。家族旅行や恋人との旅行という具合に。

「一人旅」はというと、文字通り一人で旅をすること。誰かとではなく、一人で旅をすることが一人旅だ。言葉の前後にひっそりと孕む、「言葉がもたらす領域・範囲」が言葉の組み合わせごとに違うのだ。使った言葉によりあとから使える言葉も変わるといえる。

巷で流行りのアニメに「呪術廻戦」という作品がある。人間から生みだされる呪いが霊体となり、呪霊をこの世から祓う術師との攻防戦がおもしろい。キャラには「領域展開」という必殺技が設定されているのだが、使う場所とタイミング次第では効果が違う。

言葉がもたらす効果範囲と、アニメの中でもたらされる必中必殺とされる効果範囲。言葉だろうがアニメだろうが、五感に触れた者の影響範囲により世界は拡張されるのだ。おすすめの領域展開は「無量空処」。頭に相応の情報をあたえるというもの。五条よ、情報をくれ。

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