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CFA受験記(Level3)

みなさんこんにちは。
すぺらんかーと申します。
プロフィールなどは下記をご参照ください。https://note.com/spepepe/n/n830c20278501

さあ地獄のLevel3です。
Essayがある、Level2まで順調に突破してもLevel3で躓く人が結構いる、Schweserより協会の教科書が良い、そんな断片的に情報をもとにLevel3の海へ出航しました。

概要

2020年6月受験を目指して、1月下旬から準備を開始しました。
一般的に見れば遅いと思いますがしれませんが、自分は超追い込み型で、集中力が2、3ヶ月しか続かないので、これが自分にとってはベストだと思っています。
実際は、3月の中旬にコロナによる延期が発表され、12月の受験に挑むこととなりました。

勉強期間:
1年目1月下旬日~3月中旬(150時間程度?)
2年目9月~12月(もはや測定不能。300時間くらいでしょうか?)

参考書(インプット)

IFT (High Yieldコース)
https://ift.world/
level3はschweserより教科書だ、という意見を見たのですが、教科書を読み込む時間は残されておらず、ほかのprepを探して辿り着いたのがIFTでしたが本当に素晴らしかった。
講義はインドなまり(パキスタンの方と言っていたような記憶があります)で訛りはありますが、なんとなく言っていることはわかります。
何よりよかったのがアプリで動画ダウンロードできたこと。
High Yieldと言われるポイントをまとめた講義動画、テキストの章末問題の解説動画、過去問の解説動画、これらがすべてスマホで見れましたので、隙間時間はずっとこれを倍速で見ていました。
値段もschweserよりは安いです。お試しで1講義くらい聞けるはずので、教科書の準拠率を見つつ、相性がよさそうだと感じたのであれば非常にお勧めです。

参考書(アウトプット)

1. CFA協会テキストの章末問題(Practice Problems)
よく言われていますが、これは自分も有効でした。
章末問題→過去問とやってみれば、その有効性が実感できると思います。
本当はテキストの例題もやった方がいいと思いますが、問題形式ではなくやる気が出なかったのでやりませんでした。
章末問題でEssay形式がある範囲は大分楽になります。
ちなみに章末問題もIFTの解説動画があったので、隙間時間に復習として何度も見ました。

2.過去問
2018年までは過去問がネットから拾えます。
昔の範囲は内容が変わってしますが、IFTは今の範囲でもカバーされている問題を明示してくれるので、その問題を中心にやりました。
また、IFTの解説動画がめちゃくちゃ良かったです。「長く書くな」とよく言われますが、ポイントをついた回答を示してくれるので非常に参考になりました。

3と4はブログで合格体験記を上げてくださった方の情報をもとに使ってみました。

3.Schweserの単語帳(FlashCards)

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こんな感じのやつです。復習用。時間切れで全部は使いこなせませんでしたが、章末にEssay形式がない範囲等はこれでカバーしました。

4.Schweserのワークショップ(オンライン講座)
恐らくこれが最強の教材でした。
過去問及び過去問を少しアレンジした20問を使って、10問をオンライン授業で解説、もう10問は自分で解いてメールで採点をしてもらうという流れです。
オンライン授業はET基準なので、少しだけ見て離脱しましたが(後ほどオンラインでも視聴可)、解説のPDFを見れば十分わかります。
IFTの解説をもとに回答スキルを磨いていました(というよりほぼ丸パクリでしたが…)が、「本当にこんな短くていいのか?」という疑惑はあり、それを払しょくしたのがこのワークショップでした。

5.Practice Exam(Schweser、IFT、Mark Meldrum)
Schweserが4回分、IFTが2回分、Mark Meldrumは2017・2018年過去問のリバイスと、オリジナル1回分でした。
Essayに関して言うと、Schweserは一番過去問から外れているかなぁという印象でしたが、章末・過去問の補完としては優れており、採点もしやすい=ポイントの確認がしやすい印象でした。
IFTは過去問により近いかなという印象でしたが、解説が少しわかりづらかったなと思います。(動画解説もなし)
Mark Meldrumはリバイス過去問を使いましたが、これはよかったですね。IFTやSchweserとは違う観点で回答ポイントを書いてくれるので、頻出問題の補強が出来たと思います。オリジナル1回は自分にはちょっと手に負えそうな難易度だったので撤退しました、、、

6.QBank(Schweser)
これはMultiple choice用。Level2まではSchweserのPractice Examが6回分×午前午後と12回分あったので十分にカバーできていましたが、Level3はSchweser・IFT併せて6回分のみでカバー率に不安があったので使いました。
これもよかったですね。とにかく試験前時間がなかったので、隙間時間はIFTの動画とQbankを回していました。
気が乗らないGIPSもQbank108問だけ完璧に固めたら、5/6くらいは安定して取れるようになったので本当に助かりました。

ここが大変

ここまでご覧いただいた方は、「こいついくら使ってるんだ?」と思われているかもしれませんが、本当にその通りです。
level3は試験範囲が割と頻繁かつドラスティックに変わるので、試験自体が成熟仕切っていないというかパターンが定まりきっていません。
そのため、prepの問題が essayをきっちりカバーできているかと言われると必ずしもそうではないので、結局何をやればいいのか迷宮入りするということだと思います。
Essayは本当に終わりが見えず、とにかくたくさんの問題が解きたいと思った結果こういう作戦になりました。
正解は今でもわかりませんが、もう少し時間をかけて教科書をあたるべきだったのかなぁと思います。

一番苦労したのは、「この勉強で正しいのか?」と最後まで疑心暗鬼になった点です。
ポケモンに例えると、level2まで含めて大体どの試験でも「この方法が効果抜群だな」というのがわかってくるのですが、level3は相手のタイプが分からずダメージが入ってるのか分からん、というのが悩みの種だった気がします。
多分Level2までは帰納的なアプローチが使える一方で、Level3は演繹的なアプローチが求められるという感じでしょうか。
結果的には多分特効薬はなくて、地道にダメージを与え続ける(正攻法しかない)というのが自分の考える答えです。

Essayの勉強法

「本質的な理解を~」と言われますが、自分の英語力でそれでアウトプットできるのか?という不安があり、暗記でごり押しでいくことにしました。
言い換えると、章末・過去問・Practice Examはすべて一瞬で回答できるよう丸暗記して臨みました。
計算としてはMultiple chioce 8割+Essay 5割程度の勝ち筋を狙っていました。5割ということは、7割の問題を70%解ければほぼクリアなので、知っている問題は瞬殺できることを目指しました。
本番は問題の運がよかったこともありますが、かなり手ごたえがあったので、これで良かったんだと思います。
ちなみに人生で大事な試験はすべて鉛筆で臨んでいたので、ボールペンで練習しつつ、本番前に切り替えようと1週間前くらいから切り替えてみたんですが、どうもしっくりこず、結局ボールペンで臨みました。
ゼブラさんの「サラサドライ」の青を使いました。(青のほうが採点の方が見やすい?みたいな話を聞いたことがあり)

雑感

9月に勉強を再開、10月ごろからさあエンジンをかけ始めますかという時に、非常に忙しいプロジェクトが入ってしまい、10・11月と勉強時間の確保が絶望的になりました。
朝も電話会議、夜も20時に業務終了できれば超ラッキーという期間が続きました。
Essayの沼にもはまり、本当に精神的につらかったですね。幸い土日に仕事が入ることはなかったのですが、月~金までパンパンに働くと土曜もダメージが残りますしね。
コロナ影響で図書館が閉まっていたりしたので、自習室を借りたんですが、これがよかったです。24時までやっているので、平日も22時から23時まで1時間とか(往復の徒歩はQbankなど)、土曜日は閉館ギリギリまでやったりと本当にめちゃくちゃな日々でした。

5月への延長オプションがあったのですが、なぜかムキになって「絶対12月で決めてやる」となったのは今でも謎です(笑)
今でこそ喉元過ぎれば、ですが・・・
個人的な大変度でいうと、Level1が1とするとLevel2が3、Level3が10くらいですかね。

今まで試験前に休みを取らないのをこだわりにしていたのですが後悔を残したくなく、ちょうどプロジェクトが落ち着いたので試験前の4日間休暇にあてました。
それまでの根詰めで最初の1日はほぼ寝込んでいたので、本当に休みを取ってよかったなと思います。

試験日

今まで試験・スポーツ・プライベート、どんな大事な日の前でも緊張せずに眠れるのが自分の自慢でして、前日も夜確りと眠れるように朝早く起きておいたのですが、試験前夜「Essayで知らない問題ばかり出てきたらどうしよう…」という不安から全く眠れず。。。
結局1時間強睡眠の最低のコンディションで臨むこととなりました。
Twitterの他の受験者が気力十分で受験会場のツイートをする中で一人絶望していました笑

試験会場は赤坂のTKP赤坂駅カンファレンスセンターでした。
アクセスは抜群ですね。周囲も飲食店がたくさんありました。
コロナ対応でマスクが必要でしたが、特にEssayは大量の集中力を使うせいか普通のマスクだと酸欠で頭痛が発生することが練習時に発覚しました。
そんな中、大きい声では言えませんが、Twitterで他の受験生の方が非常に通気性のいい()マスクを紹介されているの見てダメもとで試してみたところ、これが非常によかったです。
BREATH SPORTSというものです。

さて肝心の試験ですが、不安のEssayがまさかまさかのExcellentな出来で、午前が終わったときに正直もらったなと感じておりました。
リスク管理上大問2問くらい白紙はOKと割り切っていたのですが、当日は何を書けばわからないものは小問2問くらいだったので、本当に相性がよかったんだと思います。
15分くらいしか余りませんでしたが、すべて埋めることができました。

そして午後。Practice Examでは8割をほぼ割ったことがなくそこそこ自信があったMultiple choiceですが、当日も30問経過までほぼノーミスかなと思って進めていたのですが、そこから前日の無理がたたって猛烈な睡魔に襲われる+解きにくい問題が出現、ということで少し不安が残る出来でした。
周りの雰囲気的にも1時間強で解き終えた受験生が多いようで、最後の1時間は「早く解放されたい!」「でもこの1問で合否が分かれるのでは」という葛藤で本当に長く感じました。
それでもトータルで見ればそこそこ手ごたえがあり、というかEssayがこの出来で落ちたらもう一生受からないだろうなと覚悟に試験は終了しました。

個人的な考えですが、試験というのはいい意味でも悪い意味でも大体予想外の事が起きます。
練習では9割を切ったことがない科目が急に絶不調だったり、直前にたまたま雑談していた内容が出たり、まあとにかく何があっても焦らないことが大事かなと思います。
自分はほとんど不眠で6時間の試験を挑むという未知数の戦いでしたが、「これで落ちても言い訳できるな」と少し余裕をもって臨んだ。

とはいえ、当然ながら一発でパスしたいのが本音でした。自分は英語を紙を読む(つまり視点を下に下げて読む)方が圧倒的に慣れていることもあり、CBTに持ち越されるのは非常に不安でした。
また、今はCBTで各自受験日がバラバラになってしまいましたが、僕はあの当日のハンター試験のような雰囲気が大好きです。会場に辿り着くことが出来なかった受験生も多い中、プライベートを潰して会場までたどり着いた受験生とともに戦い、dismissedされるあの感覚は何とも言えない高揚感があります。
今回は世界で受験会場がcloseされるケースが非常に多く、日本でも再び感染が拡大する中ではありましたが無事実施してくださったことは感謝しかないですし、本当に幸せなことだったと痛感しております。

合否発表

Level3は例年2カ月程度で合否が出るようなのですが、コロナ影響か、2カ月半後に結果が出ました。流石に前日くらいから悶々。
予定では23時に合否発表ということで、心を落ち着けるために散歩していたところ、21:49に「Your CFA Exam Result」というメールを受信・・・

人生で一番緊張してメールを開けましたが、冒頭の「Congratulations!」で歓喜、外でしたが少し声を出してしまいました笑
今回からスコアレンジが出ず、自分の感触と結果がお伝え出来ないのですが、まあ合格は合格です。

ちなみに

Level2からそうでしたが、Twitterの受験生は驚異の合格率でした笑
これから受験される方も是非Twitterをやりましょう!笑
Level1に挑戦を始めたころはまだまだ知名度も限定的だった印象ですが、足元では「CFA学習Tips」さんが日本の受験界隈を盛り上げてくださっており、受験生同士のコミュニケーションも非常に活発になりました。(自分は受験終了までROM専でしたが・・・)
また、グローバルではFacebookやReddit、その他オンラインフォーラムが盛んです。情報戦も大事ですので、無理に一人で戦わず、他の受験生と悩みや疑問を共有しながらトライする方が勝利に近づくのではないかと思います。

合格後

合格後から再び多忙に飲み込まれたことで、Holderへの申請もつい最近完了しました。また、この合格体験記も5月受験の時期まで伸びてしまいまして、反省をしております。

この受験記が、今後受験される皆様の何かお力になれば幸いです。
今後は落ち着けばCIAI等にもチャレンジしたいなと思いますが、まずは秋口の合格イベントで交流が出来たらなと思っています。


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