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美女の飼い犬になりたい

お願いだから二日酔いで声ガラガラの橋本環奈に「ほら!行ってこい!」って言われて大阪は天王寺、てんしばのドッグランで他の犬たちに混じって元気に走り回ってみたいです。「なんだよこの欲望丸出しのブログタイトルは……」って呆れましたか?違うんです。今日は真面目なキャリアの話をするので、少しは落ち着いてもらえませんか?え、落ち着くべきは私?何言ってるんですか全然落ち着いてますよハァハァ。大丈夫だかんな……落ち着いてるかんな……


気を取り直して、1つ目の質問です。あなたの将来の夢は何でしたか?それは 今、あなたのしている仕事と同じですか?多くの人は違うんじゃないでしょうか?私も多分に漏れず、将来の夢は恐竜博士でしたが今は都会の片隅で社畜営業マンをしています。

では、2つ目の質問です。いまあなたが歩んでいるキャリア、そんな大袈裟な言い方じゃなくてもあなたの今の生き方とか働き方って、最初から全部計画してたものですか?これも多くの人が違うんじゃないかと思うんです。

これを理論立てて説明した学者がいます。スタンフォード大学の心理学者であるジョン・D・クランボルツは、多くの人のキャリアの8割が偶然の出来事で決まるとして「計画的偶発性理論(Planned Happenstance Theory)」を提唱しました。

難しそうな話に感じました?いや全然そんなことないので、順を追って説明します。これはキャリアに不安を感じている人や「夢や目標がないといけないんじゃないか」と負い目を感じている人にとても役立つ話です。

計画的偶発性理論はキャリア理論の中では比較的最新と言われており(とはいえ発表は1999年)、基本的な考え方は「計画的な行動で偶然をフルに活かし、キャリアを予測していなかった良い方向に導いていこう」というものです。

というのも、当時成功していたビジネスパーソンのキャリア遍歴を調査したところ、そのターニングポイントの8割が「本人が予測していなかった偶然」によって起こっていたことが分かったのです。例えば陸上選手だった人が怪我をしてしまい、キャリアが終わったと思いきやリハビリトレーナーとして成功したり。人事異動や転勤で思っても見なかった適性を見つけたり。キャリアカウンセラーにアンケートをとっても「18歳までにキャリアカウンセラーになろうと決めていた」なんて人はほぼゼロらしいですよ。

今は2024年。1999年当時から四半世紀が経ち、時代は更に不確実性が増しています。こんな状態では最初に立てた計画に固執するほうが逆に良いチャンスを素通りすることになるかもしれません。

だったら、これから起こる偶然を上手く自分のキャリアに取り込みながら(またはその偶然を計画的に起こす工夫をしながら)結果的にキャリアを良かったと言えるものにしよう、と考えるのです。

では、その工夫とは何でしょうか?計画的偶発性理論を活かしてキャリアを成功させている人には、5つの特性があるとクランボルツは示しています。それは好奇心、持続性、楽観性、柔軟性、冒険心です。

こんな仕事もあるんだ、と好奇心で面接を受けてみたり。何の役に立つかわからないけど趣味や特技を続けたり。まあ生きていればなんとかなるだろうと人生を楽観視したり。やらず嫌いをやめて柔軟にやってみたり。失敗するかもだけど冒険したい気持ちでリスクを取ったり。こうした特性を身につけることで、最終的に自分で納得できるキャリアに近付いていける確率が高まるかもしれません。

何より、「全部きちんと計画して、レールに沿ってちゃんと生きていかなくてもいいんだ」って思うと気持ちが楽になりませんか?

私も大学時代にこの本を読んでから、計画的偶発性理論を自分の仕事人生の指針にしています。正直今は営業の仕事をしてるけど、来年は農家かもしれないしエロ漫画家かもしれません。私はいつまでも神の与えた偶然に従います。人間としての成熟と経済的目標の達成、社会への貢献の3つができれば、職種も会社も別になんでも良いです。

てなわけで、私もなにかの偶然で橋本環奈の犬になれるかもしれません。その時は、冒険心と好奇心をフルに活かして立派な大型犬になりたいと思います。皆様も、最初に望んだとおりでなくても、最後は最高で素敵なキャリアだったと振り返れますように。

追伸:ブログタイトルに寄せて
わすれらんねえよの「犬にしてくれ」、どんなラブソングだよと最初は歌詞見て爆笑したけど、何度も聞いてたら切なくて、散歩しながら涙してしまいました。私たちもきっと立派な犬になりましょう。

かしこ






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