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コードネームに対する実際のコードチョイス(Cm:5弦ルート)

以前こんな記事を書きました。

C(シーメジャー)コードを考えるときに、どんなコードフォームが考えられるのかって言う可能性を私なりに書いてみた記事です。

今回はCm(シーマイナー)コードで考えていきたいと思います!

ちなみに表記ですが、通常私はCminと書いたりしてますが、これはパッと見たときに混乱するのが嫌でそうしていて、今回の記事にはその心配はないのでCmに統一して書きますね。

マイナーコードはダイアトニックではIIm、IIIm、VImで使えるテンションが変わるし、もっと拡大すればマイナーメジャーセブンコードなんかもあったりするので、可能性って考えるとキリのない話になっちゃいそうですが、ここでは飽くまでも私が普段使うコードに限定して、説明を入れながら紹介していこうと思います。

あとポジションは五弦3フレットにルートを置いたCmコードに限定しました。

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書き出すとやっぱりどんどん出てきちゃいそうです。。。順に説明していきますね。

まずは有名なこのフォームから。

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どのコードブック見てもまずはこれって言うフォーム。。。はもしかしたら次にあげるフォームかな。。。フォークギターなんかのピックでストラミングするやり方だと、一弦と六弦を両方ミュートするのが鬱陶しいからかもしれません。

でもこう押さえればきついバレーを回避できるし、実際三和音のルートがダブルになっているわけなので、きちんと鳴らせば伴奏的には十分なボイシングになると思います。

この後たくさん紹介するCmin7コードと比べると純粋なCmは響きがシンプルな分濃いような。。。感じ方は人それぞれなんですが私のイメージはそんな感じです。

次はバレーコードです。

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よくコードブックなんかに書いてあるのはやっぱりこっちですね。

一つ上にあげたフォームもですが、全てのタブ譜の数字を-3すると解放を利用したAmになるフォームです。

バレーコードはとにかく最初は力がいる気がしちゃうと思いますが、実際このフォームでは五弦と一弦が鳴れば良いので、そこを意識すると多少良かったり。。。しないかな。

シンプルにまっすぐ挟む力で音を出そうとすると握力的な話になっちゃうんですが、実際は親指を少しボディー側にずらして、左腕の肘を体の内側に入れるようにする、ネックを引き寄せるのでは無く体の前に押し出すようにする。。。要するに親指と人差し指で挟んで捻るような感じで力をかけると、しっかり力がかかって出やすくなると思うんですが。。。文字だけの説明ではなかなかわかりにくいかもですね。。。すみません。

とにかくバレーコードを練習するときに気をつけたいのは、右手で弾いて音を出している時以外は、押さえている左手も力を抜いていないと、無駄に疲れたり最悪どこか痛めたりしちゃう恐れがあるので、音を出す時だけ力をかけるようにしてくださいね。

後ギターを弾くときは常に気をつける事ですが、左手は出来るだけフレットの側を押さえるように心がけましょう。

次はシ♭を足してCmin7にしました。

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この譜例では四声のコードに対してその構成音四音を割り当てていますが、上にあげたフォーム同様、一弦3フレットのソの音を足しても良いと思います。

Cmコードと比べるとどうですか。

少し暗さが緩まって都会的でアダルトな感じ?いやほんと感じ方はそれぞれで、そこが音楽のまた面白いところでもあると思います。

大事なのは感じる事ですよね。。。マスターヨーダ。。。

次は一度三和音に戻ります!

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三弦開放弦にソの音があるので、これを利用して純粋なCmを作ってみました。

このフォームはフォークのストラミングスタイルには全く向かないですよね。。。

でも逆に言えばそれ以外の弾き方であれば全然有効なので、ここから少し発展させてみたいと思います。

次はこのフォームのソを省略して、代わりにシ♭を弾く形です。

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ソ。。。無くて良いの〜ってなりそうですが、実はボイシングを考える時に真っ先に省略されるのはコードの5thだったりします。

多分響き的にルートが鳴っていれば、そのルートの倍音に5thはかなり入っているからって事なんだと思いますが、これを積極的に捉えればちょっとサウンドを軽くしたいなんて時にはあえて5thを外すなんて考え方もできそう。。。ロックのパワーコードは寧ろその逆と言えそうです

ギターではどうしても弾ける音に制限が出てくる時があるので、5thの音を含んだバージョンと無しのバージョンを試してみるのはバリエーションとしても有効だと思います。

次はこのボイシングのトップにルートを足したボイシングです。

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これを9th(レの音)にするとこんな感じになります。

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突然9thにすると。。。なんて言っちゃいましたが、これは結構使いどころを選ぶコードです。

冒頭に書いたように、マイナーコードはその機能が変わると使えるテンションが変化してしまうので、9thがそのコードの機能に合っているテンションなのかどうか確認する必要があると思います(例えばIIImの9thはキーに無い音とか。。。)。

後、9thの音はIImやVImではアボイドノートというわけではありませんが、メロディーなんかがm3rdだったりすると、9thとm3rdが半音の関係になってしまうので気をつける必要有りです。

逆にメロディーが9thの音になる場合はわざわざコードネームをCmin9のように指定してクラッシュを回避する事もあるくらいなので、9thとマイナーコードはかなり危ない関係と言えそうですね。

とは言え魅力的なサウンド。。。う〜ん。これは美しいバラには棘的な。。。悩ましい!

気をつけてください!

では次いきま〜す!

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四つほど上にあげたボイシングのm3rdの音を1オクターブあげて作った形です。

開放弦はやっぱりよく伸びて気持ちがいいですね。

で、やはり上でもやったようにソを省略してシ♭にしてみました。

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とにかくこのコードのように開放弦を使っていないボイシングに関しては横に平行移動して他のルートにも応用できるので、このボイシングなんかはバレーがキツイ時なんかにも活躍しそうです。

5thが省略されているとは言え、それ以外のCmin7の音は入っているので、特にパーカッシブなキメとかであればシンプルなボイシングながらフォークのストラムなんかでも全然使えると思います。

次はこれに11thのテンションをいれてみました。

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11thってなに〜ってなるかもですが、要するにCmに対してファの音です。

弾いてみると結構問題なくマイナーセブンスコードとして使える響きなのが確認できると思います。

そもそもファの音はマイナーコードの暗さの決め手でもあるm3rdと全音の関係になるので、ある意味絶対大丈夫なテンションと言えると思います。

次はその11thをオクターブ上げてトップノートに配した形です。

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響きが好きでよく使うコードの一つです。

四弦は中指の腹でミュートしておけばストラムでもいけそうですね。

最後にこんなのもあげておきます。

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五弦から指一本でバレーしたらOK。。。綺麗に出ないときは前述のバレーコードの押さえ方なんかを実践して綺麗に響くように取り組んでみて欲しいです。

ところでこれはマイナーコードなの?ってなっちゃう響きだと思うんですが。。。というのはm3rdを省略してしまっているからです(一弦を弾かないようにすると5thも省略となります)。

テンションとしては9thと11thをいれています。

このコードだけ単発で弾いた場合、通常はB♭/C、ないしはC9sus4(C9susのようにも書きます)と捉えるのが普通だと思いますが、メロディーや前後のコード進行との関係、楽曲のスタイル的に許されるところであれば試してみたい神秘的な響きだと思うのですがいかがでしょうか。

長々と書いてしまいましたが、実際に演奏する際にはコードネームで細かく指定される事もあれば、ハーモニーやボイシングを演奏者に委ねる譜面なんかもあると思います。

何度もシンプルなコード進行を繰り返すようなシーンでは、常に同じボイシングを弾きたい時もあれば、逆に色々なボイシングを使いたい時、両局面あると思います。

いろんな引き出しがあるとより楽しくなると思うので、今回あげたボイシング、是非実際にギターで鳴らしてみてくれると嬉しいです。

では今回はこんな感じで〜。

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