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目からビーム!47 首里城焼失と売沖縄奴

 首里城焼失の報には本当に驚かされた。
 わが家にはテレビがないので、翌日改めてYouTubeでニュースを確認したが、紅蓮の炎の中に焼け崩れる城とその様子をなすすべもなく見守る地元の人たちの生々しい姿には、正直胸が締め付けられた。幸い、収蔵庫の中の美術工芸品は難を逃れ、正殿前の一対の龍柱は黒ずみひびが入ったものの、これも焼失を免れたという。早くもSNSでは「奇跡の龍柱」などと呼ばれ、「再建のシンボル」として神聖視されているようだ。首里城再建のあかつきには、龍柱も新造されるだろうが、この「奇跡の龍柱」の永久保存を期待したい。
 龍柱といえば、若狭海岸に建てられた総額3億円(うち1億3000万円は沖縄振興一喝交付金があてられている)の中国製龍柱の方も、もちろん健在である。この四本爪の龍柱、中国皇帝の使者を琉球王が出迎える迎恩の門、すなわち冊封のシンボルなのだ。かような屈辱的なモニュメントを税金で建てることの意味はどこにあるのだろう。日頃、琉球独立を唱えている沖縄の左翼活動家もよく許したものだと言いたい。彼らのいう、日本からの独立とは、すなわち中国の属国化に他ならないということか。まさに、売沖縄奴と呼ぶべき人士である。

首里城焼失。

冊封関係を結んだ国の王は、中国皇帝の使者を三跪九叩頭(さんきききゅうこうとう)の礼で迎えなくてはならない。三跪九叩頭とは読んで字のごとく、頭を地面に叩きつけるような土下座を3回3セット、合計9回行うことである。火災で今年は中止になったが、毎年秋に行われる「首里城祭」では、この恥辱的な冊封儀式も再現されるという。すなわち、中国の属国であった時代に回帰し、それを内外に示そうというのが、この祭りの実態である。
沖縄独立派は、明治政府の琉球処分や廃藩置県についてあれこれ恨み言を言いたがるが、考えてもみてほしい、明治天皇はむろんのこと新政府の元老の誰ひとりとして琉球王に三跪九叩頭を要求した者がいただろうか。それ以前の薩摩藩もしかりである。
首里城再建の折りには、真の意味での沖縄県民のためのお祭りを望みたい。

三跪九叩頭の礼

(初出)八重山日報

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