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ボロボロのガンケースを再生! 

銃に付着した謎の粉…

射撃から帰ったある日、ガンケースの中や銃身に砂っぽい粉が付着していることに気づいた。

その正体は、ガンケースの内張に使われているウレタンスポンジ。
靴や服にもよく使われるウレタンだけれど、水や湿気が原因で加水分解という現象を起こすらしく、その寿命は2〜3年ぐらいだとか…

散弾銃が何十年も使える(私の銃は多分、私が生まれる前に製造されているし)ことを考えると、ウレタンって短命だよな。

銃に悪影響があるかはわからないけれど、粉っぽいものが銃に付着しているのは気分が良くない。
ガンケースの補修をしてくれる鉄砲店もあるようだが、今回は自分でスポンジと布を交換してみることにした。

用意したもの

1. ウレタンスポンジ

ガンケースに残っているスポンジの厚みが7〜8mmぐらいだったので、厚さ10mmをチョイス。
少し大きめに買うのがポイント。

2. 布(ベロア生地)

ガンケースの内張に使われているちょっと毛羽だったあれ、がベロア生地。
デニムや迷彩柄の布を使ってもかっこいいし、チャイナドレスの生地なんかもイカしてると思う。
接着・カットが難しい素材だと修理が大変だけれど、ここは個人の趣味が出る部分、こだわろう。
今回はワインレッドのベロア生地を選択。
こちらも大きめに買うのがポイント。

3. スクレーパー

爪や指とは大違いの剥がし力だ

接着剤を剥がすヘラ。とりあえず安いのを選んだ。

4. 接着剤

ベロア生地の力で使いかけのボンドも高級品に見える

ウレタンや布の接着ができる物ということで「速乾ボンドGクリヤー」をチョイス。

5. そのほかの道具

カッターやハサミ、カッターマットなど。

修理スタート!

1. 劣化したスポンジ、布を剥がす

砂みたいになったスポンジ

劣化したスポンジと布を剥がす。
剥がした端からボロボロとスポンジが崩れてゆく。
パラパラ割れて、握ると粉になるスポンジって……

2. スクレーパーで接着剤を剥がす

接着剤を剥がし終えた姿

手で取りきれなかった部分をスクレーパーで剥がしてゆく。
焦らず、細かくスクレーパーを動かすのがコツ。
どんどん作業に慣れてゆくのが自分でもわかる。綺麗に剥がせると接着剤が1本の紐みたいに取れて気持ち良い。

3. スポンジと布をカット

サイズを測りつつ、各区画に嵌るようにスポンジと布をカット。

  1. 形が単純な部分から始めて作業に慣れること
    スクレーパーもそうだけれど、作業するうちに慣れて上手くなってくる。
    ガンケース内が区切られているなら、単純な形の区画から作業を始めて、複雑な場所は後に取っておこう。

  2. 大きめに切ってフィッティング→少し削るを繰り返すこと
    小さくしすぎると隙間が空いてしまう。どうせ変形する素材だし多少押し込んでピッタリぐらいでちょうど良い。

  3. 綺麗な曲線を切ろうとしないこと
    カッターを使って、スポンジを曲線に切るのは難しい。大きめに切ってから角を落としてゆくイメージで形を整えよう。どうせ変形する素z(略)

コツ、といえばそれぐらいか。
布が小さすぎてスポンジが見えたり、スポンジと布をガンケースに嵌めた時に布の断面が見えるとカッコ悪い。
そこで、布の方はスポンジから周りが1cmはみ出すぐらいのサイズで切っておいて、余りはスポンジとケースの間に押し込むようにする。

銃床を留めておくストラップがあったので、2枚のスポンジの繋ぎ目がストラップの部分に来るように調整してカット。
布の方は切れ込みを入れて対処した。

4. フィッティング

はめ込んでフィッティング

切り取ったスポンジと布を、ガンケースに入れてフィッティングする。
スポンジを嵌めて、布を被せる。布の余った部分をスクレーパー(接着剤のカスを取っておくこと!)でケースとスポンジの隙間に押し込んでゆく。
もし、スポンジがたわむようなら削り、布があまりすぎな場合は切り取る。
3と4を繰り返していい感じにしてゆこう。

5. 接着

いい感じにフィッティングできたら接着。

  1. シワにならないようにスポンジと布を接着

  2. ガンケースに接着剤をつけてスポンジを嵌める

  3. スクレーパーで布がはみ出た部分をケースとスポンジの隙間に押し込む

こんな手順で接着してゆく。

完成!

完成!

少しシワが寄っている部分もあるが、まあ悪くない。
また劣化してきたら剥がして修理すれば良いわけだし。

「楽器ケース 修理」や「DIY スポンジ 加工」などで調べると、参考になる手順や道具が色々出てくると思う。

ひたすら接着剤を剥がしたり、DIYショップを見て回ったり、普段しないことをすると楽しいね!



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