子供キャリアデザイン:何のために働くのか?

中卒・高卒で就職しようとしている人たちにキャリアデザインについて教えています。

「キャリアデザイン」なんて言うと難しいのですが、「働く前の準備」として損がないようにと思って取組んでいます。

特に中学校を卒業したばかりの子は、幼くて、まだまだ子供。
語彙力や経験値の差が大きくて、言葉が通じにくい場面もあります。
その一方で、子供たちは本質を突いてきます。
言葉でごまかすことが出来ない中で、子供たちと一緒に「働くこと」について考えています。

働くとは?

何のために働くのか?

誰もが直ぐに思いつくのが、「お金を稼ぐため」。
多くの組織がアンケート調査を取っていて、
成長するため、人から認められたい、社会に貢献するため、人とつながるため
などなど色々とあります。

アンケートの選択肢の中から選んだ回答は、
間違いではないけれどピントこないと私は感じています。

子供たちが挙げてきた回答はもっと面白くて、

・規則正しい生活をするため
確かに、平日毎日職場に行くことで、規則正しい生活が出来ているというのは事実だと思いました。定時に起きて、準備して、職場に向かう。職場では、お昼休みというものがありますし、休憩時間が規定されている場合もあります。

・親にお金を分けるため
これは、私にはありませんでした。
親子孝行な子供の意見でもあり、家庭環境の厳しさも含まれていると思います。

一人ひとりの働く理由を聴くと、実に具体的な回答が出てきます。

では、私が高校時代の頃にどう考えていたのか。

そんなことを言ったら後ろめたい気持ちがありますが、
素直に言ってしまうと、

「壮大の暇つぶし」

だと思っていました。

それには、私の育ちや時代や性格が影響しています。

親は共働きの商売をしていましたので、「最悪働かなくても食べさせてもらえる」という私の甘やかされた環境もありました。
加えて、世代的にも私の両親は男と女を明確に区別していました。兄にはそろばんを習わせて、私にはピアノを習わせる。女性は働いてもいいけれど、当然、結婚して夫や子供の世話を優先すべきという感性は持っていました。
その一方で、私自身の性質として、ぼーっとしているのが苦手で、活動していないと耐えられない。

だから、食べるのには困っていないけれど、アクティブに活動したいから働く。
だからこそ、その「仕事」は好きで出来る事、楽しいことでなければ、続かない。
そしてその活動を通して社会に大きな影響も与えられる、という「壮大な暇つぶし」。
という考え方でした。
今考えると、本当に恵まれて甘やかされた子供だったなと思います。

反省する一方で、この考え方は、実は最近のトレンドでもあるようにも感じています。
「好き」「楽しめる」ということを基軸にキャリアを描こうという社会のトレンドがあると思います。

でも、本当は、すべての人にとっての正解はないはずで、
●家庭の経済状況
●価値観
●時代のトレンド
●性格
などを踏まえて、自分に合った「働く目的」を一緒に考えていけたらと思います。


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