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#倉知淳

ドッペルゲンガーの銃

ドッペルゲンガーの銃

同じ時刻に遠く離れた別々の場所で発生したコンビニ強盗と殺人事件、二つの事件で使われていたのは同じ銃だった。
ミステリー作家の水折灯里は、ネタ探しを目論んで警察官僚の兄・大介に頼み込んで本物の捜査に潜入取材しようとするが…。
安定のユーモア展開、読み応えバッチリの連作中編、予想外の探偵役が現れて思わぬ真相が明らかに!?という話。

何故か銃から連想してクライムサスペンスみたいな手に汗握る展開+アリバ

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豆腐の角に頭ぶつけて死んでしまえ事件。

豆腐の角に頭ぶつけて死んでしまえ事件。

戦争末期、雪深い謎の実験施設で日夜ペダルを漕がされる二等兵達は、博士に「お前なんぞ、豆腐の角に頭をぶつけて死んでしまえっ、この役立たずが」と叱責されてしまう。翌朝、密室で見つかったのは頭部から血を流した屍体、傍らには豆腐の欠片が散らばっていた。など、ユーモアと本格ミステリが交差した短編集。

しかし凄いタイトル。紛うことなくイロモノである。表題作の他にも、ケーキとネギと一緒に発見された変死体やら、

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