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コマリモノ

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図書館は苦手。

よく意外と言われるんですが、本は好きだけど図書館は苦手です。

「読書好きの人から見れば自分のなど読書と呼ぶことすら痴がましいのでは?」という謎の負い目から、とにかく所作の一つ一つに緊張してちっとも落ち着かない。

少なくとも、本好きの楽園的なある種の聖域感みたいなものは感じない。どちらかと言えば、ラストダンジョンに近いかも。ひのきの棒の分際で申し訳ないといつも心の中で謝ってる、そのラスボスに。

5枚切りのハーフがちょうど良い。

4枚切りだと出費が嵩むし、6枚切りだと食べ足りない。

5枚切りをハーフで買って、週の中頃に買い足すのが理想。

だけど、割り切れないから結局2枚冷凍している。

マジックテープの剥がす音が嫌い。

不快な音。背筋がゾワッとする。中世ヨーロッパの拷問で耳元で三日三晩パリパリやられるというのがあったとしても不思議じゃない。

特に幼少期はやたらとマジックテープが猛威を奮っていたので大変だった。耳を塞げばマジックテープが剥がせないし。

魔法のチカラで音消ししたマジックマジックテープの登場を心待ちにしている。

時計怖い。

スタイリッシュなモノとかシンプルなモノとかそういうデザイン性に特化したモノが好きなのだけど、時計に関しては超越してしまって逆に怖い。

その佇まいが既にスタイリッシュだし、もはやデザインし尽くされた感すらある。時間を知る為の道具を付加価値が上回った感じで何とも畏れ多い。

今は渋いお茶とグッドデザイン賞が怖い。

素朴な粗縛。

いつから疑問は「素朴を良し」とするようになったのだろうか。考え無しに思いついたこと垂れ流してんじゃねーよ、twitterじゃあるまいしと思う。

論理的な会話の流れで生じた疑問はそもそも素朴では無いでしょ。手の込んだ疑問を敢えて素朴に装って、いったい何を狙っているのか分からない。

とかって言い出したら、やっぱ面倒くさいヤツだと思う?素朴な疑問だけど。

しょっちゅうしゃっくりしてる。

咀嚼が下手なのか嚥下に問題があるのか横隔膜が緩んでいるのか、とにかく累計で50回死ぬ位しゃっくりをしている。

幼少期からの試行錯誤の末、鼻を摘まんで鼻息を出す「耳抜き」のような動きをする事で瞬間的に止める技を編みだした。

対処法は諸説あるんだろうけど、自分の場合このやり方で百発百中に止まるので逆にしゃっくり癖はちっとも治らない。

爆音センス。

窓全開で爆音の音楽を聴く人の選曲センスの揺るぎない自信が羨ましい。

「この曲めっちゃ好き!みんなも好きでしょ?」「こんなカッコイイ曲を聴いてる自分カッコイイ」「崇拝するミュージシャンに替わって布教に励むべしっ」何にしてもストロングスタイルだ。

その自意識が正義なら、世の中もっと爆音に溢れているはずで。いつかは我に返るのかと思うと切なくなる。

最強装備が嫌い。

「最強」が明示された途端、そのゲームはそれを目指して競争する作業ゲーへ変貌して萎える。個性が「最強」の一言で塗り潰された気になる。

自分なりの最強論や敢えて最強を選択しない潔さがあったっていいと思う。その余白が欲しい。

「全部のせ」に含まれないトッピングの方にこそ愛着が涌く。

チョイス。

ビュッフェ形式の食べ放題が苦手だった。少量をちまちま食べても味がよく分からないし、試食で満腹を迎えるような言い知れぬ無念さ。

全品制覇を諦め、自分セレクションのオリジナルワンプレート作成を体験出来る店と改めたら俄然楽しくなった。肉と野菜のバランスやメインと副菜の緩急とか、一人で妄想して興奮してるヤツがいたらたぶん自分です。

2.0×2.0。

血筋に恵まれたのか、親兄弟みんな視力が良い。しかしその持久力はすこぶる悪い。

車を運転すると眼は真っ赤に充血するし、焦点をぼやかして見る3D写真は上手くいかないし、目の前にあるものを見落としたりよく物を無くしたりする。

最後のは普通にただのうっかりな気もするな。

35.2。

平熱が低い。

さほど困りはしないけど、熱っぽい時に病院で「平熱が低い」旨を申告しなければならず、それが何だか重症アピールしてる人みたいでまごついてしまう。

すペ35.2に改名して日頃から平熱をアピールする人になったら察してくれますか。

「私、プチプチ見ると我慢出来なくなるんですよね」という人とは距離を置く。

没頭したくなる気持ちは分かるけど、まあまあ重いトラウマか特殊な訓練を受けた経験がない限り無意識下で出来る作業ではないと思う。

「意外と地味アピール」もしくは「根暗が露呈した時の保険」に見えて、どちらにせよ警戒心は上がる。

自分だってノック式ボールペンの芯を替えたくなる衝動やビニール袋を畳みたくなる衝動はあるけど、口外した事はないし、何の足しにもならないと分かってる。

社長をさん付けで呼んでる。

役職は所詮はステータスなので一意とするには名字で呼ぶのが相応しいと思うけど、よそよそしく感じるそうで概ね不評である。

社長が社長でなくなった時に「社長と呼ばなくなる」方が失礼な気がする。それは「元社長」と呼ぶのと同義じゃないか。

部長を部長と呼ぶのも、まわりに「部長になり損ねた副部長」や「以前は部長と呼ばれていた係長」が潜んでいたらと思うと、やはり名字で呼ぶ方が無難との判断である。

爪の終わり、スリッパの始まり。

足の爪の自己主張が強すぎて陥入爪と診察される。ニッパーのような工具で手術したのがトラウマで今でも異常に深爪にしてしまう。小指にいたってはほぼ肉みたいな時さえある。

そんな状態で「タンスに小指」をしでかすとこの世の終わりなのでスリッパは欠かせなくなった。

そんな化膿しかけた指で履いてるから、やっぱりこの世の終わりみたいなニオイがしてるけどね。