やまに住みたい〜モヤモヤは続く〜

不動産の個人売買は簡単だ。

司法書士にお願いをして、契約書を作ってもらい、登記情報を法務局で書き換えてもらえば良い。それだけだ。

ただしそれは現金でポンと払える場合の話。

貧乏人の僕はそうはいかない。

売ってもらえる約束はしたけど、お金はない。借りるのだ。

貸してくださいと銀行に頼んでもそう簡単には貸してくれない。

まず自営業者は警戒される。毎月ちゃんとお金を返すためには、毎月ちゃんとお金が入ってこないと心配される。

それに僕は離婚はしたけども子供たちを養っているし、マンションのローンも払い続けている。

普通の住宅ローンでは無理だ。

しかしこんな文無しでも貸してくれそうなローンがある。「フラット35」というやつだ。

さっそく銀行(住宅ローン専門代理店)へ相談に行った。

「カクカクシカジカ、こんな私でもお金は借りれるんでしょうか?」

「まあ、私たちが審査をするんじゃありませんからハッキリとは言えませんが、書類を準備して提出しましょう」

自営業者でもマンションのローンを払っていてもとりあえずは門前払いはされなかった。ちょっと問題視されたのは、離婚をしているため養育費はどうなるかということだった。あくまで支払える能力があるか、貸す側はそれが知りたいのだ。

窓口となる銀行では事前審査をして、本審査は住宅金融支援機構というところが審査する。

フラット35では人を審査するだけではない。
建物も審査する。

特に中古住宅にはいろいろと条件もあり、然るべき機関にお願いをして物件を調査してもらい、適合証明書なるものを発行してもらわなくてはならない。それが発行されなければ、まずお金は借りることができないのだ。

機構の審査を受けるためにも、適合証明の調査のためにも建物の書類がまず必要となる。

売り主のIさんに電話をした。

「建物の書類を用意してもらえませんか?建築確認申請書と建築確認通知書、配置図、平面図などが欲しいです」

数日後、

「あのぉ、配置図しかありませんでした。。」

それがない場合は台帳記載事項証明書と建築計画概要書の写しが必要になる。それらは役所へ行って申請しなくてはならない。

「では僕が行ってきます」

ちょうどその物件の近く(とは言ってもそこから1時間)に用事があったので、そのついでに役所へ行ってきた。

建築指導課というところで申請しようとすると、

「あのぉ、その物件は建築確認が必要ない物件です」

「は?」

「その地域で平屋のお宅なら必要ありません」

「つまり?」

「台帳記載事項証明書と建築計画概要書は存在しません」

ガビーン。

とりあえず検査機関へ出向いて相談をした。

「登記情報と配置図はありますね、、あとは平面図、間取り図が必要です」

「・・・わかりました・・私が作ります」

「それでも、証明書が発行できるかわかりません。この建物にはいくつか懸念事項もあります」

「・・・そ、そうですか」

「あと調査を実施した場合、お金も帰ってきません」

「・・・え?・・おいくら万円ですか?」

「4万円です」

「・・・ぐぬぬぅ・・・致し方ありません・・やらなければ証明書は手に入りませんから・・」

こんだけやって、まだお金を借りるための申請すらできていません。

モヤモヤが積み立てられているだけです。

お金を借りるのは楽ではありませんなぁ・・

また報告します。



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