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【韓国ドラマ】『キング・ザ・ランド』の7話。「この描写、やばくね?」と思ったら既に炎上してた…

 Netflixで配信中(7/12日現在、8話まで配信済)の『キング・ザ・ランド』は、韓国ラブコメディの様式美をギュッと詰め込んだドラマである。
 
気難しい金持ちの御曹司が、仕事に真面目な女主に恋をする、よくあるアレである。

この後、いつ何が起きるかなんとなく予測できる『水戸黄門』のような安心感があるドラマだったが、7月2週目に配信された7話~8話でちょっと風向きが変わる。
 
アラブ圏(どの国かは明言されておらず、設定では架空の国の王子らしい)の王子が女主に熱烈アプローチする展開を見て、「あー、こりゃアカンわ…」と思った。
 
この王子、金をジャブジャブ使い、女心を金の力で動かそうとする、思慮深いとはいえない金満王子である。アラブ系のいでたちをしているが、演じているのはインド人だという。
 
世界に向けて発信されることがあらかじめわかっているネットフリックスで、他の文化圏の権威ある存在をこんなふうに軽薄に描いたら、強い不快感を覚える視聴者もいるだろう。
 
案の定、海外のクチコミサイトで燃えている。
 
例えば、英語圏のクチコミサイト『Rotten Tomato』ではアラブ圏からの出張書き込みと思われるものが目立つ

『Rotten Tomato』より。アラブ文化への敬意を欠くとの書き込みが相次ぐ

参考までに、Netflixで全世界に配信中の日本のホームコメディ『離婚しようよ』の制作陣はこんなことを語っていた。

<本当にいろんな人種の方が視聴するので、おバカな設定とはいえ、世界中の方が嫌な思いをしないよう気を付けてほしいと。台本作りの前の段階で言われましたね。>

<それぞれのお国事情、あとは宗教によっては「この表現が大丈夫なのか」みたいなことなど、最初から世界を意識してのドラマ作りという点がこれまでとは違うところでした>

https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/589149

国内の視聴者だけでなく、外国の視聴者に対する配慮について言及していた。
 
もしかしたら『キング・ザ・ランド』は、国内の放送にとどまっていたらさほど問題にならなかったのかもしれない。
 
海外ドラマでは、オタクっぽい日本人が拙い日本語を話していたり、1900年代中盤の設定なのに浮世絵の前で日本刀を磨いているシーンを目にして「あーあ」と思うことはある。
 
がしかし、今回扱ったのは、特定の文化圏の象徴的な存在。主役2人の恋を燃え上がらせる「着火剤」としてかる~く登場・退場させたら、炎上は避けられないだろう。
 
たぶんここからしばらくは、このドラマに対して一部の文化圏から厳しい眼差しが注がれるのではないか、と推測される。

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