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アジア圏のラブコメディ

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アジア圏のラブコメディについての記事をまとめました。
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#韓流ドラマ

アジア圏のラブコメで「息子の恋愛を応援する姑」 が増加し始めた理由

かつて、アジア圏でのラブコメでは「姑」の存在は「厄介」の象徴だった。 育ちのよい男性が一般庶民に恋をしたものの、姑が大反対……という場面になじみのある方は多いかもしれない。 ■なぜ「姑」はラブコメの厄介者になりやすい? 一昔前は、父と母の役割分担が明確に分かれていた。 ドラマの中でも、男性主人公の母親が家事・育児の責任を負ってきたケースが圧倒的に多い。家政婦や乳母を雇える家庭でも、母親が強い権限と深い愛をもって子の人生を「よりよいもの」にしようと務めている様子がうかがえ

アジア圏のラブコメあるある!「ありえない恋の始まり」7つ

アジア圏の新旧ラブコメを見続けて思った。 もはや、ありえないハプニングでも起こらないと、大人になってガチの恋愛をスタートするのはものすごく難しいのではないか、と。 それくらい、アジア圏のラブコメの恋の始まりはハプニング頼みなのである。 「あるある!」な恋のきっかけとは? ■1:隣人同士になる なぜか、韓国と中国でよく出てくる、隣人との恋愛。 主人公が引っ越した先は「ちょっとイヤな“アイツ”の隣の部屋だった!」というパターンがよくある。 さらに、女主が

【韓国ラブコメ】「悪いあるある」を巧みに回避した韓ドラ『社内お見合い』の見事な構成

殺伐とした社会に、ラブコメディのドラマはときめきと癒しを届けてくれる。 しかし、中には残念なラブコメは少なくない。 ラブコメオタクの私が途中離脱したパターンを分析したところ、以下の7つの要素があったので列挙してみた。 1. 女主に共感できないモテ人生を歩んできた男主がこれまで出会ったことのないような女性と出会うことで恋に落ちる展開は、ラブコメの定型。その女主が、がさつ、無鉄砲、酒乱、ギャーギャーと怒ってばかり、暴力的……というケースがままある。 女性をメインターゲット

先が読めるからおもしろい!アジア圏ラブコメのテンプレート20選

社会派ドラマもサスペンス映画も見る気力を失ってしまった。ニュースがサスペンス、日常はドキュメント、ネット世界は罵詈雑言のバイオレンスな今、ハッピーなものだけ見ていたい。というわけで、この1年、アジア圏のラブコメディを重点的に見ていた。 それまでは縁のなかったお気楽な韓流・華流のラブコメを見まくっていて気付いた「ラブコメの法則」を書き記しておく。 1. 恋に落ちる前のヒロインは転ぶ・よろめく最初の印象は最悪。「ほんっと信じられない!」と言っているときに、フラッとよろめいて、

韓流沼でおぼれていた私が「チェリまほ」に引きずり出されて日本ドラマに戻ってきた話

「日本、最近おもしろいドラマが少ないよね……」 これは昨年の初め、コロナが流行する前に友達との会話の中で私が発した言葉だ。 刑事、医者、弁護士をテーマとした似たようなドラマが増えているし、恋愛ドラマは共感できないものが多いし、俳優のキャスティングを見て芸能事務所の政治力を勘ぐってしまうこともある。 そんな理由で私は1度日本のドラマから離れた。そして、1年間、韓国ドラマと中国ドラマばかり好んで視聴していた。 話題ドラマを立て続けに視聴して「韓国ドラマの俳優は本当に演技が

【韓国ドラマ】『海街チャチャチャ』が可視化した市場原理が壊したもの

お金があれば、たいていのものは手にはいる。 ある調査では、「子どもの学力はお金次第」と考える親の割合が過半数をこえていたし、いつまでも若々しい有名人は「お金をかけているからだ」とやっかまれる。 安心安全な住環境、年をとっても輝くような白い歯、教養を得られる趣味やレジャー、混じりけのない水、無農薬の野菜……などなど、現代を生き抜くにはとにかくお金がかかる。 当然、そのような世においては、財力はパワーの指標となるだろう。 「教育競争を勝ち抜き、良い大学を出て稼ぐ者」「専門