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キャッシュレス時代のお参り

いつからか、週末の朝にランニングがてら、近所の神社へお参りすることが日課になっている。
小さな頃から神社へ行く際はお賽銭を持って出かけるのが習慣になっているが、時たまお財布からお金を持ち出すことを忘れてしまうことがある。そんな時の私は、お参りをする際に、なとなく罪悪感を覚えてしまう。

けれど、ふと周りを見渡すと、お賽銭ナシにお参りをしている人が意外と多いことに気付く。

それもそう、スマホひとつあれば、どうとでもできてしまう現在においては、お財布を持ち歩くこと、現金をたっぷりしたためておく必要がない。

そういえば、昔ほど500円玉貯金は貯まらなくなったし、お財布の中が1円だらけだから、お会計でなんとか吐き出したい、みたいな状況もない。

なんて、世の中の習慣の変化に軽く感動したところで、ふと、そんな時代の神社のあり方って、どうなっていくのだろうと思う。

調べてみると、日本では、まだまだ現金文化が根強く存在しているようだが、お札やお守りなどはキャッシュレス決済が徐々に進んでいるようだ。

東京の神谷町近くにある愛宕神社では、楽天Edyを使ってお賽銭を投入できる仕組みを導入されているとのこと。
「あ、小銭がない、、」などのお財布事情を気にすることなく、スマホで好きな金額を入力してお参りができるので、とっても便利そう。

ただ、現状、キャッシュレスが進んでいる神社は数少ない。
キャッシュレスが進んでいない理由はとしては、多くのキャッシュレス決済業者では寄付行為を禁止していて、たとえ神社がキャッシュレスを導入したいと思っていても、なかなか審査に通らないからだそうだ。

商品や権利を提供しない金銭のやり取りは「寄付」という形になり、神社でのお賽銭もこの形に該当し、キャッシュレス事業者はこの「寄付」目的の金銭のやり取りを禁止しているとのこと。

このような規制が敷かれている状況下で、ゆうちょ銀行は硬貨預け入れに関して、一定枚数以上の預け入れで手数料を取ることを決めたようだ。
これにより、大量のお賽銭を銀行へ預け入れしようとすると、手数料がかかってしまう、場合によっては預け入れ額よりも手数料の方が上回ってしまう、なんてことも発生してしまいそうな制度。

現金文化が根強く残る日本では、まだまだ神社キャッシュレスに対して、抵抗感を覚える方も多いが、みんながスマホ片手に好きな額のお賽銭を収める、そんなことが当たり前になる時代は意外とすぐそこなのかもしれない。

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