2020年アニメ話数単位10選&マンガ単行本単位10選
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アニメ編
・1作品につき上限1話
・思いつき順。順位は付けない
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・ミュークルドリーミー 第28話「まいらマイラブ」
今年は何といっても『ミュークル』の年でしょ!速度、密度、ギャグのキレ、中学生の心情をどう描くか……そういった諸々がもう「圧倒的」と呼べるレベルで素晴らしい。
19話の「お誕生日ゆめちゃん合宿中」(このサブタイトルの圧縮っぷり!)と悩んだけども、いやぁこんなに「強い」お話を出されたら満場一致ですよ……キッズものだからこそ子供に媚びていないウェットさとドライさが両立している描き方は、何年後でも色褪せずに「あれはすごかったな」と思い出してる気がします。
・放課後ていぼう日誌 第9話「備えとアオサギ」
『ていぼう』はわりと「食うことの殺生」に触れそうで触れない/触れなさそうで触れるみたいな難しいラインを渡っていて、それが一番あらわれるのがこの「アオサギ」に関する話だったかな、と。それと一緒にやったのが「自分の命を守ること」の話なのところに意図を感じた。
・キラッとプリ☆チャン 第109話「まるっと解決?仲直り大作戦ッチュ!パン!」
今年の「プリチャン」は結構難しくて、去年は「これとこれとこれと、あとこの話とこれとこれ!」みたいに突出して良い話が沢山ある、って印象だったのだけど(それはそれで選ぶのが大変)、今年はなんというか「全体的にすげー良い」「けれど”これっ!”って選びにくい」感じがすごくあって……それは全体を通してずっと面白いってことだからすごく良いことではある。
これ恐らくは今回の舞台が「テーマパーク」で、要は複合娯楽施設であり「全体として機能する場」を描いていることと、作品全体でどういうバランスでいくか?というのをリンクさせてるんじゃないのだろうか、と思います(プリチャンならそのくらいのことやってくるだろう、って信頼も込みで)。
じゃあなんで109話なのかと言うと、アイドルアニメのダンスにはいわゆる「WAACK」系のムーブが採用されることは少ないのだけど、個人的にはそういった官能方向にダンスが(特にキッズ向けで)踊られることには大きな意味があると思っていて、その方向で言うとこの109話で初披露された「Merry Merry Fantasia!」の振付に大きな期待を向けたいな、と感じたのでこれにしました。
・ヒーリングっどプリキュア 第28話「苦しみの再来!?ダルイゼン、あなたは」
画像は27話のなんですけどね。
これに関しては劇場版の映画評で詳しく書いたので、そちらを参照していただきたい。
・ふしぎ駄菓子屋銭天堂 第10話「おもいでミルクティー」
そもそも『銭天堂』は宇治茶によるOP映像がめちゃくちゃ好きなので外せないんだけど、この10話は酔っ払って見てたせいか何かもう見ながらわんわん泣いちゃうぐらい良くて、この話の主役が42歳の独身女性って時点でもう変な感情移入しちゃうし、この「おもいでミルクティー」が「お茶一杯を飲む間だけ、話し相手をテーブルに召喚する」「同じ相手が再び訪れることはない」っていうアイテムで、そんなん好きぃ……めっちゃ好き……。
・映像研には手を出すな 第7話「私は私を救うんだ!」
これに関しては『アニメクリティーク Vol.4s』でしっかり書いたので、そちらをご一読ください。
・へんたつTV版 第9話
そもそもめちゃくちゃ面白いのとは別に、11話で「発想を掴まえるさま」という作品作りの思考が実際に見えるこの9話は、「アイデアとはどこからどうやってくるのか?」という問題に対する普遍的かつ実例的回答になっていてすごく興味深い。
・異種族レビュアーズ 第5話「単眼娘の輝く瞳に溺れたいけどハードル高すぎで、同じくハードル高すぎるキノコ嬢選びはこの道数百年のプロに任せてヌルヌルねっとりふかふか!」
性の多様性とは?性風俗に従事する者/利用する者の倫理とは?ホモソーシャルの功罪とは?といった側面を、とても深く考察したうえで「でも性って楽しい」という生命としての根源からポジティブに捉え直す機能としての「異種族」という材料は、真剣に考えれば考えるほど感動的なんですよ!マジで!
なんで5話かって?私が眼球フェチだからだよ!
・神様になった日 第10話「過ぎ去る日」
・体操ザムライ 第8話「特訓ザムライ」
やっぱこう……「少女が広くて大きな世界と対面する瞬間」って、本当にいいよね……。
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漫画編
・1作者につき上限1巻
・思いつき順。順位は付けない
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・地獄色 浄土るる
2019年6月にタイムラインを駆け抜けた読切『鬼』を覚えてますか?
あの作品を含む浄土るるの初単行本。当時「浄土るる『鬼』に関しては、悪い出来事のテンポとリズムが異常に早くて、それに比べて良くなる予兆があまりにもゆっくりとしか進まず、あっという間に「悪いもの」に追いつかれ蹂躙される無情感が素晴らしい読み味になっていると思った」とツイートしたけど、基本的には全部そんな感じ。特に『神の沈黙』が本当に素晴らしかった。
山田花子と蛭子能収を掛けて割ったような、この剥き出しな憂鬱。そういうものに癒されるネガティブな魂というのは絶対にあると再確認しました。
・牛乳配達DIARY INA
ガロに載ってたでしょ?ってぐらい、感じたことのある「間違いない」質感。これよ、こういうのが漫画の懐に飛び込んだ時に見える「素晴らしい作品」なんですよ……。
・僕とロボコ 1巻 宮崎周平
ジャンプに面白いギャグ漫画が載ってるとすごく安心する。ギャグ漫画って本当に本当に大事。
・チェンソーマン 9巻 藤本タツキ
もうこの「何も見たくねぇ…」って思いながら、ページをめくる手が止められない感じ。たまらんね、マジで。
・と、ある日のすごくふしぎ 宮崎夏次系
宮崎夏次系がとんでもない漫画家なのは今さら言うまでもないのだけど、最新作のこれはもう度肝を抜かれた。吾妻ひでおの『海から来た機械』って名作があって、たしか5~6ページぐらいしかないんだけど、思春期の少女の迷いと性を描き切った超名作で。
この『と、ある日のすごくふしぎ』はその一本一本が『海から来た機械』に匹敵するのでは??ってくらいの勢いがある。その数ページで終わる短編が32本詰まってる。すごい。本当にすごい。
・東島丹三郎は仮面ライダーになりたい 6巻 柴田ヨクサル
ヨクサルの漫画、私絶対泣いちゃうんだよ……。
・戦争は女の顔をしていない 1巻 ヴェトラーナ・アレクシエーヴィッチ/小梅けいと
こちらで書きました。
・チ。―地球の運動について― 魚豊
確か前に『ひゃくえむ』を選んだことのある魚豊が「ついに跳ねた!!」って感じでとても嬉しい。この人の「熱量」を描く手腕は、絶対に評価されるって信じてたもの!いぇーい!
・死ぬほど君の処女が欲しい 1巻 てぃーろんたろん
すっげぇ気持ち悪い(でも痛いほど気持ちはわかる)主人公が、高校生の頃の妻に会いに行くループもの。「人はやり直せるとわかったら、在りもしない”最上の結果”を幻視してド壺にはまる」を堅実に行くような、それで汗と涙と血にまみれる主人公の「キモさ」が癖になる、好感は持てそう……でギリ持てないw
・もっこり半兵衛 5巻 徳弘正也
徳弘正也なんだから面白いに決まってる。
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