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セマナサンタ④ 復活までもうすぐ

自粛生活170日目。

semana santaの中で重要な三日間の聖金曜日。

この日イエスキリストは磔刑に処されます。

キリストの受難の始まりです(正確には、オリーブ畑で捕らえられた時から磔刑までが受難)。

裁判にかけられ、「我は神の子」と言い放つイエスに、十字架に磔の刑が下ります。自ら重い十字架を背負い、ゴルゴダの丘を一歩ずつ登っていく彼は、一切の言い訳もせず、全ての状況を受け入れているようにも見えます。

十字架が立てられ、着衣を剥ぎ取られ、頭には罪の印「ユダヤの王、イエス」を記した荊の冠が。どんな言葉を掛けられようとも動じず、ただ真実は一つのみ。我は神の子。そして、言い放ちます。

「私は3日の間に蘇るだろう」

聖土曜日。

この日は沈黙の土曜日とも呼ばれます。イエスキリストの死を嘆き、皆が深い悲しみのどん底に落ちています。彼らの望みはただ一つ、イエスキリストの復活。イエスの言葉を信じ、強い、悲鳴にも似た祈りを捧げる日でもあります。

イエスの亡骸を抱える、嘆きのマリアのピエタ像やその絵画。ダビンチコードで有名になった聖骸布の奇跡逸話などは、この後のイエスキリストの復活を待ち望む人たちの心情をそのまま表しているようにも思えます。

ついに、明日、イエスキリストの復活です。

写真はエルグレコの代表作、聖衣剥奪(トレド大聖堂蔵)。
グレコの絵には、どれも衝撃的な感情が宿っています。
スペインで是非観てもらいたい画家の一人です。

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