高橋春夫・山田ミヤ 「春の器・白い銅版画」
白の器は、どんな家にもレストランにも、普通に何気なく、また様々な佇まいで存在しております。ツルツルした表面のシンプルな物、工夫を凝らした工芸的なお皿、私の家にも色々な表情をした白い器があります!
そんな中で、高橋春夫さんの器の出番はほとんど毎日のように忙しく働いて下さいます。まず、形が自然で美しくて、表面の風合いに独特の味わい深さがあり、何と言っても使い勝手が素晴らしいのです。自分の作る大したことない料理でもおしゃれなご馳走に見えて嬉しくなります。
今年は、黒い色の器も沢山登場し、新しいセンスが加わりました。
今回、何故か黒のマグカップでお味噌汁が頂きたくなりました。この無意識の好奇心は自分でも使うまで分からなかったのですが、形のバランスがお椀的だったこと、そして黒のエナメル質の感じが漆っぽかったからだった様です。使っていて、何だかとても楽しいのです!
こんな風に日常的に何気なく登場する高橋さんの食器を使う楽しい時間を、皆さんにも味わって頂きたいな、と心から思います!
高橋春夫さんの器は白くて台に置いてディスプレーする作品ばかりです。それにいつも比較的作品の分量が少なくて、視力の弱い方(自分もです)が外からギャラリーを見ますと、時々空っぽの空間に見えることがあります。
そこで、以前から素敵な銅版画を制作していらっしゃる山田ミヤさんに高橋さんとの二人展をお願い致しました。
高橋さんと山田さんは、全くお互いを知らない同士ですが、作品の相性は本当に良くて、おかげ様でとても素敵な展覧会を開催することができました。
山田さんの銅版画は二色刷りの方法で創られていて、その二つの色の掛け合わせた部分とそれぞれの色の部分のバランスがとても美しく感じられます。
繊細な線描を、二色に分けた”刷り”で全体の色彩表現をされていて、制作にはたいへんな集中力が必要と思われます。同じ版の版画でも、二度と同じ作品はできないそうです!
そして、花々や小鳥たちをグラフィカルな構成で表現された作品は、思わずお部屋に飾りたくなります。
来年も同じ時期に二人展を開催させて頂く予定ですので、是非皆様にご覧頂きたいです!
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