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息子が学校を休んだ

毎朝息子を起こしに行くたびにドキドキする。
今日はどうだろうか、と。
朝ごはんの食卓に姿を現した。
「あ、今日はダメかな」
すぐにそう感じた。
脚が痛くて歩けない、と言う。

「あんか作ってくれる?脚を温めたいから」
そう言うと朝ごはんも食べずにベッドルームに戻って行った。

学校に行く時間が迫る。息子はまだベッドの中だ。
業を煮やした夫が、早くごはん食べて抗炎症薬飲んで学校に行きなさい、とせっつく。
息子は「痛くてごはんも食べられない」を繰り返す。
私は遅刻して行く旨を学校に連絡した。
しばらくしてからスムージーを飲みシリアルを食べて薬を飲んだが、足の痛みは一向に良くならなかった。学校に欠席の連絡を入れた。

今までの私だったら、ここでキーッッッとなるところだ。
まず学校を休んで欲しくなかったし、今日は友人と会う約束もある。

「脚が痛い、お腹が痛い」
これは今に始まった事ではない。中学に入ってからけっこう頻繁に起こっている。
何度病院に通って調べたことか。結果はいつも同じ、異常なし。
精神的なものかもしれないと学校にも問い合わせした。これも思い当たるふしはないという。息子も頑として否定する。
友人関係か。これもいけないとは思いながらも息子の携帯をチェックした。
いくつかチャットグループがあってどれもたわいのないメッセージのやり取りばかり。
理由は何なのか。息子に問いかけても「分からない」の一点張り。
一日学校を休むと、このまま不登校になるのでは、と気が気でなかった。


今は違う。息子の「学校行きたくない」を少しは穏やかに受け止められる。
私もこれと言った理由がないのに仕事を休んでいる。私も「分からない」。
こういうこともあるのだ。
友人に連絡して約束をキャンセル。今日は一日息子と家でのんびり過ごそうと買い出しにも出ず引きこもりを決め込む。
ランチもディナーも冷蔵庫にあるものでいいか。




息子はいつものパターンで午後からはすこぶる元気。
学校が終わる時間になると早速クラスメイトと元気にオンラインゲームをして遊んでいた。
何故学校休んだのとの友達からの問いかけには、冗談で返していた🙄
明日は来るのの問いかけには「行くよ」。

さて明日はどうなるか。

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