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誰にもアートが必要

「半分、青い。」を毎日観ている。朝の連続テレビ小説である。

漫画家志望の主人公、鈴女は、売れっ子漫画家の秋風羽織に弟子入りする。そこでの修行をする。1日に、20分から15分、10分と時間を縮めて、10時間クロッキー(素描)の鍛錬をするシーンが圧巻であった。

その日の終わりに、弟子たちだけではなく、モデルをつとめた鈴女の幼馴染、律と律の友人、正人にも秋風は、スケッチブックをプレゼントした。

僕たちにも?と不思議に思う、律たちに、「絵を楽しむことは誰にでもできることだ」と言って。

3歳からお絵かき教室に通い、絵画部、美術部に進んだ。小さい頃からクラシックを聴き、ピアノとクラシックバレエを習った。バレエ以外は、芸術に憧れがあった母の意向である。

残念ながら、どれもものにならず、中途半端に終わった。何にも秀でない自分にコンプレックスがあった。

見切りをつけ、大学では勧誘に負けて、合唱団に入った。これも、そこそこなのだった。

しかし、今思うのは、たとえプロになるほどでなくとも、絵を描き、歌を歌い、踊る人生は豊かなのだということだ。秋風に大いに同意する。

アートは、決して高尚な、一握りの天才のためだけのものではない。地面に石ころや蝋石で落書きするものの延長にある、身近なこころの栄養である。

宴会で歌い、盆踊りを楽しむ我々の祖先たちから続く、美しい文化を枯らせるのは、こころを枯らせることである。

子どもの頃から、アートに点をつけられ、上手い下手を気にしすぎた。もっと楽しめばよかったのに。

今SNSで、誰もが発信できるようになった。アートが身近になってきた。反応を気にしすぎず、のびのびアートしていこう。

こころがカラカラにならないように。


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