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財務のすゝめ

今日はざっくりと財務3票の仕組みについて勉強してゆきたいと思います。

PL【損益計算書】

PLは「売上に対して経費がどれくらいかかってざっくりこれだけの利益があがったよ」という表なので難しいことはありません。

B/S 【貸借対照表 / バランスシート】

BSはバランスシート(Balance Sheet)の略でBSというのですが、左に何にお金を使ったのか記載していき、右にどうやってお金を手に入れたのかを書いていきます。各々を種類別に分類して分類の合計額を記載したものです。

細かいルールはたくさんあるのですが、決算書をざっくり読む程度であれば、全部無視で大丈夫です。(減価償却の知識は少しあると便利です。)

左は「何にお金を使ったのか」で構成されている表なのですが、
①銀行口座に入っているお金とか、在庫とかの、1年以内に現金として用意できる資産を「流動資産」といいます。
②一方で「固定資産」は1年以内に現金化できないものとなります。例えば車を作るための工場であったり、車をつくるための道具であったり、1年以上継続して使うものです。
各々、「流動資産の合計金額」「固定資産の合計金額」を記載されてます。
何をみたいのかを、ざっくりと括ると「お金をつくるための工場にどのくらいお金かけてるの?どれだけお金を溜めてるの?」みたいなことがわかります。

右は「お金をどこから手に入れたのかの記載」で構成されている表です。
{⑴流動負債}{⑵長期負債}←この2つは借金はどのくらいですかということが書かれています。{⑴流動負債}は一年以内にすぐ返さなきゃいけないお金で{⑵長期負債}一年より先の未来、将来返せばいいいお金です。
{⑶純資産}は正しくない表現ですが、ざっくりと 儲けたお金を含めた貯金のことです。貸借対照表の右側には{⑴流動負債}{⑵長期負債}{⑶純資産}の合計額が記載されてます。
「あなたの会社は借金多いの?」ってことがかかれてます。
(後ほど説明はしますが企業経営においては借金は多くない方がいいとは限りません。)

まとめるとこんな感じです。

左側(資産)は以下のように分類されます
流動資産:1年以内に現金化できるもの(例:銀行口座のお金、在庫など)
固定資産:1年以上使用するもの(例:工場や機械設備など)

右側(負債と純資産)は以下のように分かれます
流動負債:1年以内に返済しなければならない借金
長期負債:1年以降に返済すれば良い借金
純資産:ざっくり言うと、儲けたお金や資本の蓄積です

CF【キャッシュフロー表】

もうひとつはCFと呼ばれるキャッシュフロー表です。言葉はそのまんまで「お金の流れの表」という意味です。1年間のお金の流れを示しています。「営業キャッシュフロー」「財務キャッシュフロー」「投資キャッシュフロー」の3つをピックアップします。

「営業キャッシュフロー」は「売上から販売管理費を引いた利益というような認識で良いのですが、あなたがやってる事業は1年間でどのくらいもうけを出せてます?」みたいなことが記載されてます。

「財務キャッシュフロー」は「どのくらいお金を借りて、使えるお金が増やせましたか?」または「借りたお金はいくらくらい返しましたか?」みたいなことが記載されてます。

「投資キャッシュフロー」は「お金をつくるための工場にどのくらいお金かけましたか?」「固定資産はいくらくらい買い物をしましたか?」というようなことが記載されてます。

  • 営業キャッシュフロー:本業でどれくらい儲けが出ているかを示しています。売上から販売管理費を引いた利益のようなイメージ。

  • 財務キャッシュフロー:どれだけ借金をして資金を調達したのか、またその借金をどれだけ返済したのかが記載されています。

  • 投資キャッシュフロー:固定資産(例えば工場や設備)にどれだけお金を使ったか、またどれくらい買い物をしたかが書かれています。

実際に事例を見てみるとイメージしやすいと思います。
下記オリエンタルランドのキャッシュフローを図にしたものです。

※FCFはフリーキャッシュフローの略で自由に使えるお金を指します。

会計学見るだけノートを参考に作成

こうみると面白いと思いませんか?
借金が必ずしも悪いものではないということが、この表からなんとなくわかると思います。たくさんお金を借りることでたくさんの投資ができる。たくさんの投資をした結果、お金をつくるための工場(テーマパークの場合は施設や設備アトラクション)をたくさん増やせる。結果、お金も増えて借金も返せるというわけです。

私はよほどの剛腕社長でなければ、借金の多い経営はおすすめはしませんが、オリエンタルランドクラスの企業であるならば、資金をたくさん調達し投資を続けていかなければ、将来的に営業キャッシュフローが減っていってしまうリスクがあるため、借金をしてでも投資をしていくのがテーマパークの経営においては正攻法です。

テーマパークのビジネスモデルは投資をし続けて、訪れた人に「飽きさせない」「新しい発見を求めて、また来たい」と思わせる、ビジネスモデルなんです。

さてここまで学んだ皆さんならわかるかもしれません。
オリエンタルランドの財務諸表はどっちだと思いますか?

ヒントは貸借対照表の右側です。純資産の割合の大きさをどのように捉えるかが鍵です。

もう一つは鳥貴族のビジネスモデルを想像してみると良いと思います。鳥貴族の国内店舗数は約630店舗あり、その多くが直営店です。また飲食店の流動資産と固定資産は何に当たるのかを考えてみましょう。また損益計算書の左側も数字に引っ張られず、少しリアリティーを持って考えてみるとよいと思います。

いかがですか。

答えは出題者が正式に発表してないのですが、チャットGPTで実際の決算書を調べて数字が合ってるか調べてもらったところ、選択肢②で実際の決算書一致していると裏が取れたので、ほぼ間違えなく選択肢②が答えと言えます。

Xでは皆さん選択肢①と回答していますね。急に不安になってきましたが

仮に選択肢①が答えだとすると、テーマパークのビジネスモデルとしてはムラが多すぎますし、損益計算表の左側の割合からも読み取ることができます。この問題の引っ掛けポイントは両社の売上高が全く異なる点です。営業利益が5%とされていますが350億円規模の5%と5000億円規模の5%では大きく利益が違うのです。

財務諸表って面白いと思った理数系の方は、ぜひファイナンスにも挑戦してみてください。一応儲けられるけど、この事業やる価値ありますかね。もうちょっと儲かること探してやった方が良くない?みたいな世界です。

ぜひ、皆さんもいろんな企業の決算書をご覧になってみてください。

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