焦って食べるとダメになる

良い食事とは何だろう。ホットドッグとコーヒーを平らげてから考えた。
それは「焦り」がないことではないだろうか?
仕事に人間関係と、現代人は焦らずにはいられない。その中で、力の源であるはずの食事はどんどん蔑ろにされていく。いま人々が食事に求めるのは、快楽、即席性、大衆性だ。落ち着かない心を食事で慰めようとしても、心は次の仕事へと逸り、何でもいいから早く、といつも同じようなものを口に放り込む。このような食事を日々繰り返すうちに人は自分が本当に食べたいものが何なのかわからなくなり、人々の均一化された食欲を満たすべく自然は搾取され続け枯れ果てるのである。これを防ぐために私は次の3つの食べ方を推進したい。

1. 理性的に食べる
理性的な食事とはその場限りの快楽を求めるのではなく、自身や家族の健康、自然への責任、そして自分が本当に食べたいものへの洞察など、広い視野と深い思考をはたらかせてするものである。

2. ゆっくり食べる
理性に基づき食したいものを実際に食卓に並べるには、食材を選ぶ時間、調理する時間、食べる時間、片付ける時間、そして食後にゆっくりする時間など、様々な時間が必要だ。現代においてこれほどの時間を確保することは簡単ではなく、自分の求める食事にとってどれが一番重要なのか、そして道具などを用いて短縮できる時間はないかと考えることが大切になる。

3.その土地のものを食べる
忙しいといつも同じものや周りの人間が食べているものを食べてしまいがちだが、それでは自分の本当に食べたいものを忘れてしまったり、知らずのうちに自然からの搾取を強めていたりする。
それぞれの土地には、風土や文化に育まれた豊かな食材や料理が存在する。それらはそこに住む人々を自然と満たしてくれるものであり、時間を作って見つけ出す価値がある。

今を生きる人々が焦らず自分の食事と向き合えるようになれば、自ずと人々の活力や洞察力は高まっていくはずである。私はそのお手伝いがしたい。


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