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short stories『と、私も前々から考えていた』

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Space_メンバーによるshort story series 『と、私も前々から考えていた』。 毎週1つのテーマで、メンバーそれぞれが短い物語を綴ります
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2018年11月の記事一覧

short story series『と、私も前々から考えていた』くつ下 case02

作・木庭美生 私には付き合って5年の彼氏がいます。 同じ部屋で暮らしはじめて3年。 私は26…

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5年前

short story series『と、私も前々から考えていた』くつ下 case01

作・橋谷一滴 今日、会社を休んだ。 特にこれといった理由はなかったけれど 朝、玄関から出ら…

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5年前

short story series『と、私も前々から考えていた』横断歩道 case 05

作:堀愛子 僕が最近一番気になるのは、妹のこと。 中学2年の妹の秘密。 部屋の隅の、ペン…

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5年前

short story series『と、私も前々から考えていた』横断歩道 case 04

作:渡邉大 僕の通っている学校の前に、小さな横断歩道がある。 学校に行くときにはいつも使…

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5年前
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short story series『と、私も前々から考えていた』横断歩道 case 03

作・草場あい子 久しぶりに実家に帰った。あの頃は自転車で通ってた道を今は車で通る。あ。横…

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5年前

short story series『と、私も前々から考えていた』横断歩道 case 02

作・木庭美生 真田くんはかっこつけたがりだ。すごくかっこつけたがる。つけたがるというかつ…

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5年前

short story series『と、私も前々から考えていた』横断歩道 case 01

作・橋谷一滴 図書委員だった。 小学校の時、漫画が好きで。好きというか、なんかもうずっと読んでたくらいに好きっていうかちょっと伝わりづらいけど。 図書委員で同じカウンター当番だったみっちゃんていう男の子がいて カウンター当番の週に1回、席に着くとみっちゃんはすぐに僕に話しかけてくる。 僕はその頃漫画の次にみっちゃんのことが好きだった。 僕の拙い漫画の話と、 僕が描いた拙い漫画を みっちゃんは大事にしてくれて、 ある日、僕が見せた漫画を読んで これいいね。ずっと描いていれば

short story series『と、私も前々から考えていた』「マジックペン」case 04

はやくマジックペン。 筆箱から探す。無い。 今だけは絶対に死ねないから。 マジックペンを彼…

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5年前

short story series『と、私も前々から考えていた』「マジックペン」case 03

作・草場あい子 教科書の裏表紙の名前。それを見ると君を思い出す。 4月。僕は君に恋をした…

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5年前

short story series『と、私も前々から考えていた』「マジックペン」case 02

作・木庭美生 5時間目。お昼を食べた後の5時間目の授業。 1番後ろの席は嬉しいけれどこの時間…

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5年前
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short story series『と、私も前々から考えていた』「マジックペン」case01

作・橋谷一滴 江口くん、ペン持っているだろうか。 もう多分日が暮れた。外は見えないからわ…

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5年前
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short story series『と、私も前々から考えていた』「たばこ」case05

作・堀愛子 AM 08:52 アラームの音で目が覚める。あたしはドキドキしている。 中学の時、そば…

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5年前

short story series『と、私も前々から考えていた』「たばこ」case04

作・渡邉大 古くからの友人のアイツと喧嘩した。もう少しで40にもななるのに少し情けなく思う…

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5年前
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short story series『と、私も前々から考えていた』「たばこ」case03

作・草場あい子 換気扇の音。たばこの匂い。 君はいつもキッチンに行き、換気扇を回して、たばこに火をつける。 朝起きてすぐ。ご飯を食べた後。スマホを見ながら。 気づくと君はたばこを吸っていた。 たばこってそんなに美味しいの。 君は答えた。 「美味しくないよ」 じゃーなんでそんなに吸うの。 「んー、癖かな」 変なの。 「確かに」 君ははにかみながらたばこの灰を皿に落とす。 君にはこだわりがある。 たばこの箱はボックスじゃなくてソフト。 ポケットに入れたとき角が