short story series『と、私も前々から考えていた』横断歩道 case 01
作・橋谷一滴
図書委員だった。
小学校の時、漫画が好きで。好きというか、なんかもうずっと読んでたくらいに好きっていうかちょっと伝わりづらいけど。
図書委員で同じカウンター当番だったみっちゃんていう男の子がいて
カウンター当番の週に1回、席に着くとみっちゃんはすぐに僕に話しかけてくる。
僕はその頃漫画の次にみっちゃんのことが好きだった。
僕の拙い漫画の話と、
僕が描いた拙い漫画を
みっちゃんは大事にしてくれて、
ある日、僕が見せた漫画を読んで
これいいね。ずっと描いていれば