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日常の音だけに囲まれた、読書専用の空間。


東京、下北沢。古着や小劇場が有名だが、今回の目的は違う。


有料の本屋。お金を出して訪れたのは、ちゃんと一人になりたかったから。

前日に重大な決意をした影響もあった。
ざわざわする心を落ち着けたかった。


プレハブのような建物が集まる場所、Bonus Track。



すぐに本屋とわからないその場所は、秘密基地のようだった。
雨の影響か、周囲に人の気配はない。
常連のような空気を出して入る。(こうでもしないと入れない)

事前に調べていた、2階のマットレスとクッションがある席を選んだ。


メガネがステキなスタッフが少し暖かいお湯を持ってきてくれた。
半袖で出てきてしまった後悔がやわらいだ。


本棚を見渡す。

美しい並び。斜めになるよう計算されている。


パッと目についたのは、好きな脚本家だった。


「カルテット」「花束みたいな恋をした」「大豆田とわ子と3人の元夫」などの脚本を書いている坂元さん。即決。
ふたりの男女の手紙のやりとりだけで進んでいく。まるで自分の体験のように感じてしまう言葉たち。

なぜこんなにも苦しくなるのだろう。

ここではないどこかに行きたくなる。

もう会えない人に手紙を送りたい。
住所すら知らない人に。


雨に濡れた植物たちも癒してくれる。緑の中に赤が映える。
ひとと自然がつくる景色を、こんなに美しいと思ったのはいつぶりだろう。

1階からは食器を洗ったりバーナーのような音が聴こえている。ひとの気配はなく隣に先客がいたが、全く気にならなかった。


1時間で注文なし、¥990。次は定食を食べて見たい。

長時間の滞在についても細かく書いてある。
よくわからない人はとりあえず聞いてみるのが吉。


また必ずいく。


ちゃんと一人になりたいときに。


オススメポイント

  1. 食べ物、飲み物、本が持ちこめる

  2. 1時間の短時間でも利用可能

  3. マイナーなジャンルの本に出会える

  4. 秘密基地みたいな場所が好きな人はハマる

  5. PC作業は不可




考えるポイント

  1. 4時間以上はお金が別途発生

  2. 席数が少ない

  3. 本はスタッフと店主の私物なので、本屋ほど冊数はない

  4. クッション付の席は2席のみ(2階)

  5. 狭いところが苦手な人は難しいかも




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