過去との和解

感情が動く。

「即興演劇を広めたいって思ってる。
演劇の世界に恩返しをしたいって最初に思ったけど、その方法が10年間わからなかった。
俳優になりたいってモヤモヤしながら今まで言ってた。
だってその道しか知らなかったから。
芸大にあのまま行っていたら、きっと潰れてた。
否定が多い闇に呑まれてた。

・お金がないからどうするか？
・芸大に行けなかったけど、できることはある


時間はかかったけど、この道でよかった。

今は別の道があるって知って、すでにやってる人がいる。
その人たちを追いかけていれば、何かが変わる気がする。」

やっと言えた。10年間が埋まっていく。

「知ってたよ。誰かを支えたり、その方が合ってるって思ってた。でもあの時言っても自分で気づかないといけないって思ってたから言わなかった。

芸大に行った方がよかったかもって考えたこともあったけど、そう思えているならよかった。

聞きながら、涙を堪えていた。
今だから話せている。

先日の舞台でトリガーになったシーンを思い出していた。
そうか、この人に受け入れてもらえるかずっと不安だったんだ。

認めてほしくて、どこかに距離があっていつ埋まるんだろうって思ってた。
同じ人生を生きていないし、同じ言葉に影響を受けたわけでもない。

理解してくれない、理解してほしい。

そんな矛盾を抱えながらも、何もないふりをして生きるのが当たり前になってた。
止まらないでよかった。

ここ数日、感情が動き続けていたので日常に戻るのが怖い。
早く今の世界から抜け出したい。
もっとこの世界に浸かりたい。

予定はある。大丈夫。焦らず、楽しみに待とう。