![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/66200703/rectangle_large_type_2_bd9195ba930136a805bfc546d744e912.jpg?width=800)
〝やみつき〟コラーゲン
文・撮影/長尾謙一
料理/横田渉
食べるコラーゲン
(素材のちから第38号より)
![画像8](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/66199463/picture_pc_10e99c0c352a723df534a069aae0b9db.jpg?width=800)
食感がクセになる「食べるコラーゲン」新発売
〝コラーゲン〟は、美容と健康に重要なタンパク質。これをサプリメントで摂取しても決しておいしくないが〝プルプル〟とした独特の食感を持つ「食べるコラーゲン」は、その健康感からも料理の食材として大いに楽しめる。
山海の珍味ならぬ、美容と健康の珍味「食べるコラーゲン」。
〝プルプル〟のコラーゲンをズバリ手軽に使える新食材
美容や健康に重要な〝コラーゲン〟だが、これを多く含むと言われている食材は、豚足、鶏皮、手羽先、軟骨、牛スジ、牛テール、豚バラ肉などで、さらに水産系ならスッポン、フカヒレ、エイヒレ、魚の皮、うなぎ、なまこ、カレイ、エビ、くらげなど数多くある。しかし、いずれも調理に手間のかかりそうな食材だ。
「食べるコラーゲン」は〝コラーゲン〟そのものをズバリ手軽に使える新食材。プルプルとした独特の食感を持っていて煮ても炒めても溶けない。前回の弊誌春号では、刻んだ「食べるコラーゲン」を鶏レバーに混ぜ合わせてプルプル食感を加えたり、餃子やハンバーグ、牛すね肉の赤ワイン煮、モツ煮などの加熱メニューにも使ってみた。
「食べるコラーゲン」の見た目からおおよそのイメージを持っていたが、実食してみると今までには経験したことのない珍しい感覚がとても印象的だった。美容と健康の珍味と言えるのではないだろうか。
今回は「食べるコラーゲン」の使い方をさらに深く探りたい。「食べるコラーゲン」自体に味はないが、前回の試作で加熱により味が入ることは分かっている。果たして熱をかけずに漬け込むことでも味は入るだろうか。
そこで、白菜のキムチと一緒に1時間ほど漬け込んでみる。
すると、短冊形に削ぐように切った薄い「食べるコラーゲン」に、発酵したキムチの旨みがしっかりと染み込んでいる。
このプルプルした〝コラーゲンキムチ〟未体験の食感も相まって実においしい。ありふれているように見えるが斬新なメニューだ。
![画像2](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/65994861/picture_pc_3c2f9e0ac61cba94e6064f6e3039cffa.jpg?width=800)
コラーゲンをキムチにする!
「食べるコラーゲン」を短冊形に切って白菜のキムチと一緒に漬け込む。味、色、香り、辛みが中に染み込んで、コリコリとした歯ごたえのある〝コラーゲンキムチ〟ができあがる。くらげとも違う独特の新食感。「食べるコラーゲン」っておいしい! やみつきになりそうだ。
次は〝イカとコラーゲンの塩辛〟だ。
![画像8](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/65997310/picture_pc_c77ace7a41dd568e6294aaf5d1a006b4.jpg?width=800)
イカの形に合わせて「食べるコラーゲン」を棒状に切り、同量のイカの塩辛と混ぜてしばらく置いた。イカワタの風味が「食べるコラーゲン」に染み込む。濃厚な発酵感の中に今までに味わったことのない歯ごたえを見つける。未体験のおいしさである。
タコのわさび漬けには、さいの目に切った「食べるコラーゲン」を和えてみたが、これもうまい。
![画像4](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/65995143/picture_pc_d3074207049875b8384172c1643aeb0e.jpg?width=800)
このように「食べるコラーゲン」は、タレに漬け込んだり和えたりすることで、簡単に風味を加えることができるのだ。
〝コラーゲン〟の健康感と食感を同時に楽しめる食材は今までになかった
さて、今度は粗みじんに切った「食べるコラーゲン」を豚ひき肉、味噌、醤油、砂糖と一緒に炒めて肉味噌をつくり中華麺に和えた。
![画像5](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/65995321/picture_pc_6735c76ccfa99b6468178c7b46d73539.jpg?width=800)
炒めた豚ひき肉の食感と細かくしたコラーゲンの食感によって新しい噛みごたえが生まれ、口の中でリズムよくプルプルと弾ける。
「食べるコラーゲン」はやはり炒めても溶けず、「〝コラーゲン〟を食べている。」と実感できる。唐辛子をたくさん加えてピリ辛にするとさらにおいしい。
今度はアイスクリームにトッピングしてみる。
![画像6](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/65995337/picture_pc_987c0e0d9ab4e38a83f7c5594112a076.jpg?width=800)
最初はちょっと合わないかなと思っていたが、何か一つデザートのメニューが欲しくて、強引に試作してみた。バニラアイスにはちみつをたっぷりとかけ、その上に粗みじんに切った「食べるコラーゲン」と砕いたクルミをのせる。最後にレモンのコンフィとミントを添えて仕上げた。
疑いながら食べてみたがこれが結構おいしい。なめらかなバニラアイスの後口にプルプルとした〝コラーゲン〟が楽しめる。タピオカドリンクが流行っているが、甘さの中に新しい食感を見つけるという意味では、〝コラーゲンアイスクリーム〟もその一つと言えよう。
次は〝コラーゲンサラダ〟だ。
![画像7](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/65995395/picture_pc_109fc0980ce33c26ef8393e2b541640b.jpg?width=800)
白ワインビネガー、粒マスタード、オリーブオイル、塩、胡椒、そこに粗みじんに切った「食べるコラーゲン」を加えてドレッシングをつくる。しばらく置くと「食べるコラーゲン」の中に味が移って〝コラーゲン〟たっぷりのドレッシングになる。これをエンダイブ、スナップエンドウなどの野菜と塩茹でした鶏むね肉にかけた。
歯ごたえのいい野菜と細かく切った「食べるコラーゲン」の食感は絶妙で噛むほどに健康感を感じる。このヘルシー感は食べてみないと分からない。
最後は粗みじんに切った「食べるコラーゲン」をすりおろしたニンニクと醤油で和え、カルパッチョのソースの代わりに馬刺しに添えてみた。
![画像8](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/65997496/picture_pc_8fe45278beea90fdfdd5fef336c27bfd.jpg?width=800)
ご覧のように「食べるコラーゲン」の中に色も風味もしっかりと入る。
馬刺しの肉質はしなやかでしっとりとしている。「食べるコラーゲン」を包んで食べてみると、中から弾けるような食感が現れニンニク醤油がたっぷりと香り、見事においしい。特筆すべきはやはり他にない「食べるコラーゲン」のプルプルとした食感だ。
〝コラーゲン〟は、美容はもちろん健康維持するために必要な重要なタンパク質だ。しかし、〝コラーゲン〟においしさのコンセプトを取り入れ、食材にした商品はこれまでにはない。「食べるコラーゲン」とは、きわめて斬新な切り口だ。以前、コラーゲン鍋が注目されたが、肝心の〝コラーゲン〟は鍋の中に溶けてしまい存在感はなかった。
前号、今号と続けての試作をしてきたが、まだまだ特長をいかしたメニューができているとは言えない。「食べるコラーゲン」は使い方によって意外性を発揮し、新しいメニューを生み出す可能性を持った食材だけに、さらに継続して皆さんと一緒に育てたい。
(2020年8月31日発行「素材のちから」第38号掲載記事)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?