【King Gnu】「白日」が良曲である4つの理由【楽曲レビュー】

こんにちは!

今回は、このnoteでメインのコンテンツにしていきたいと思っている

「誰にでもわかる名曲の理由シリーズ」第一弾  として

若者を中心にバズりまくっているミクスチャーバンドKing Gnuの2019年にスマッシュヒットしたヒットソング「白日」を取り上げていきたいと思います。

なるべく多くのポイントをテンポよく面白く書いていくので音楽が詳しくないあなたも楽しめるはず!!!!


King Gnuはもはや知らない人もいない、国民的ロックバンドになっていることを信じて、詳しい説明はここではしません!

先進的でありながら、ノスタルジックな雰囲気のある独特なサウンド。やはりセルフプロデュースを行うgt. vo.の常田大希の才能は素晴らしいものですね。またこのバンドは、メンバーの半分が東京芸大出身だったりリズム隊もただのスーパーミュージシャンだったりして、今までになかった音楽エリートの集まりって言われたりしています。確かにこういう形で売れるバンドは珍しいな、、

ちなみにKing Gnuは2019年は紅白に出場し、YouTubeの白日のMVは2億2000万回再生(2020年6月現在)!!バグですね!笑 


では早速、このヒット曲を分析していきます!

①「うた」としての性格が強い曲であること  

この曲はメロディラインが何よりのキラーポイントです。上下激しく動いたり、長く伸ばしたりしていますよね。何よりも耳に引っかかる特徴的な旋律。どのフレーズもサビに出来ちゃうくらいじゃないでしょうか。

しかも、メロディは弱気になったり投げやりになったりする感情的な歌詞ともしっかりリンクしています。

日本人は演歌のように、聴いて歌って感傷的な気持ちになるための音楽、いわゆる「うた」としての音楽が好きな傾向にあります。その需要にピッタリとマッチしたのでしょう。

最近は「うた」という表現も昔ほどしなくなったような気がします。「うた番組」も減ってきましたし、日本人もサウンド重視で音楽を聴く傾向に変わりつつあります。

そんな中、「白日」はどんな曲よりも「うた」だったのです。


②DJサウンドとのミクスチャー

これはミクスチャーバンドKing Gnuを感じさせる、特徴的なものですね。
他の曲でもかなりDJサウンドをミックスしてhip-hop系のエッセンスを散りばめています。白日をKing Gnuの曲たらしめるものでしょう。

DJサウンドにどんな効果があるか。フレーズとフレーズの間でDJのスクラッチ音が聞こえてきますよね。
場の転換場面で一度DJの手元に焦点が移る気がして、その度に音楽がDJに支配されている感覚になりませんか?すると逆に開放されたときのサウンドの広がりが感じられるという効果があります。しかもhiphopは今風でお洒落!!


③実は曲中でリズムの種類が変わっている

このことは、他のレビューやドラムの解説動画などでも言及されているのを見ましたが、リズムが「タタタタタタ」(イーブン)から「タッツタッツタッツタッツ」(シャッフル)何度かいったりきたりしています。これってアイデア的にも演奏技術的にも結構すごいことですよ!!

例えば、一番のサビ前はイーブンのビートです。ドラムもメロディも跳ねていません。これによって文章を強調させる効果があったり、どことなくメロディがhiphopのラップのように聞こえてくるような気もします。

しかし、サビで一気にシャッフルビートに変わります。これは些細な変化なので私も最初は気づきませんでした笑 しかし、明らかに曲の雰囲気が一変しています。ビートが跳ねることで投げやりで衝動的な感情がダイレクトに伝わってくるし、リスナーを飽きさせない効果もあります。

白日を聴くときは是非リズムの変化にも注意して聴いてみると楽しいと思いますよ。


④耳馴染みのいいコード進行と+αのこと

楽曲解析で欠かせないコード進行のアレコレですが、正直良く分からない人も多いかと思いますが、基本的に「白日」は奇をてらったコード進行ではなく、王道の聴きやすい進行で作られているということを頭に入れておいてください。

しかし、そのコードに含まれるコードトーン(CM7であればド、ミ、ソ、シ)に無いテンションノートと呼ばれるものがメロディに使われている部分があり、これが「エモさ」を生んでいるのです。

例えばAメロの旋律

「時には 誰かを知らず識らずの うちにきづつけーてしまったり」

この「けー」の部分の音は、四度における♯11thと呼ばれるテンションノートなんです。

理論のことがわからない方もこの音に注意して聴いてみてください。少し浮遊感や分離した感覚を覚えませんか?

また伴奏においてもありきたりなコード進行の中にテンションノートや、オーギュメントコードという変則的なコードがたまに使われており、曲の中でのアクセントになっています。曲の中で「ここエモい!」と感じるポイントにはテンションノートの仕掛けがあることが多いです!



以上、旋律、サウンド、リズム、コードの観点で自分なりに「白日」を分析してみました。ヒット曲には絶対に理由があります。J-POPでも色々な知識がある上で聴いてみると面白いですよ!


最後まで読んでいただきありがとうございました!