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怖いのは顔だけ 自由律俳句

雨が庭の水やりを交代してくれた日 

一口目でもう火傷をする

わからないけど取っとく、落ちてた小さな部品

表情の見えない電話で、時々休んで無表情

イチゴを食べる時と同じ口の形でミニトマトを食べる幼子 

クラクションへの圧力の加減が未だに分からない

やや斜めに進むショッピングカート

掃除機のコードの巻き取りが、あと5㎝で止まる

蜥蜴が何でそんなに忙しい?

ここから先は・・・が早すぎる

たけのこの皮の山、裾野にまな板

ダッシュボードに白いフワフワの車を2台も見た

ゴミ出しの後、ゴミ収集車が来るまで鼻はかまない

さすがにダウンは、でも半袖も 

怖いのは顔だけだった

◇ ◇ ◇

犬の散歩をしていると、ウォーキングの人とよくすれ違う。
犬を連れた人は、ほぼ100%挨拶をしてくれる。
ひとり散歩のお婆さんは、まず犬を見て笑顔になり、そして挨拶してくれる。
でも、お爺さん(平日の昼間なので、男性は皆お爺さん)、は知らん顔、若しくは怖い顔をして歩いている人が多い。それはそういうものなのかな?

先日、中でも一際怖いお顔のお爺さんに、勇気を出して「こんにちは」と言ってみた。
そしたら、その顔のままでだけど、「こんにちは」と言ってもらえた。
怒っていたわけではなかった。
笑っていない、だけなのである。
人は年を取ると、重力とたるみの相乗効果で、怒り顔が出来上がってしまう。私との挨拶くらいで、たるみを引きずり上げて笑顔を作る程ではないからそのままでいた、それだけのこと。
ても、やっぱり口角上げていきましょう!
 

散歩ではないけど、先週、車を運転していたところ、今から渡る感じで、車道の横断歩道の端で待っているお爺さんがいた。よくある風景。
もちろん、停止線で停まる。……なければいけない、捕まる。
そしたら杖を少し振り上げて、笑顔でお礼してくれた。
いやぁ、こちらこそ!!ありがとうです!!!!

杖といえば、前にパン屋さんで、自分の杖をカウンターに掛け置いて、私の前で会計を済ませ、先に出ていくお爺さんがいた。  ◇    帰るとき、
その方、なんと、杖を忘れている ???
お爺さんがドアを開ける前に「あ、すいません、杖を!」と声を掛けたら、振り返って「はははは、こいつが杖だと間違っとったわ~」と、見たらフランスパンを買ってらっしゃって、手にはたしかに太短く軽い杖?があったりして。
私もレジの女の人も笑ってしまった。

役所の窓口などでキレたり、苦情言うお爺さんは確かに多いらしい。
でも、横断歩道やパン屋のお爺さんとの、分かれ道は一体なんだろうと考えてしまう。
前頭葉? プライド? 性格? 
わからないけど、

でも周りの人の気持ちを「今日はいいことあるかもな?」と思わせてくれるような、そんなお爺さんが絶対いいに決まっている。

※ お二方ともちびまる子ちゃんのお爺ちゃん、友蔵さんのような風貌でした。
はっ? 今気付いたけど、距離的なことも考えると….同じ人では??


速い!誰も捕まえないから、ワニみたいに歩いてよろしい
最近は暑いので、U^ェ^U散歩は夕方に。第二の公園。
こちらの公園は、残念ながら
お爺さんに出会う確率は低いです (?_?)¶


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