どんな匂いが好き?
そろそろ春が訪れる。
雪から薄ら現れた土が舞い、土埃と雪、乾いているようで若干湿った空気が鼻腔をくすぐる。
記憶というのは単純だ。
においで記憶を思い出すことができる。
クレヨンしんちゃんの「モーレツ大人帝国の逆襲」
この作品も、においに纏わる。懐かしいにおいで大人達を20世紀へ戻そうとする話
まさお君が幼稚園のバスを運転した時に表情と性格が一変するシーンは衝撃的すぎて記憶が鮮明
ひろしが足の臭いをしんちゃんに嗅がされ、今までの記憶を回想するシーンも好き
みさえと出会って、自転車にしんちゃんとひまわりを乗せ、釣りへ行くシーンで毎回泣きそうになる。
幼少期に姉と2人で100回以上は見たかもしれない。
今はその名を聞かなくなったVHS
録画したテープが寄れて画面が砂嵐混じりになりながらも目を凝らして見た。
VHSでは、今のようにCMを次ボタンで飛ばすことができず、
早送りを押し、感覚を頼りに止める技でよく姉と争った。
その遊びのせいか、早送りボタンが壊れ、CM込みで映画を見ることが増え、
当時は、ピンキー、クー、アサリがいっぱい、熊牧場、バスロマン、湯の花等、CMのセリフと歌を暗記していた。非常に懐かしい。
超貧乏なあの頃、フルーチェが謎に姉との間で流行っていて、
クレヨンしんちゃんの映画を見ながら、よく半分こにして食べた。
また、スルメで空腹を満たしていたせいか、歯並びが良い。
人見知りと超田舎が相まって、一人遊びも多かった。
原始人ごっこを生み出し、とにかくひたすら裸足で遊び続け、
転んだ時に足の親指から大量出血をしたことで、怖くなり
縁石に座りただひたすら車の通る台数を数えていた。悲しき記憶だ
チャウ・シンチーという方が、脚本と主演を務めてた作品も沢山見た。
代表作としては、「少林サッカー」「カンフーハッスル」だ。
何回見たことだろう、クレヨンしんちゃんに次いで見た。
あまり、脚本と主演をこなす人を知らず衝撃を受けた。
セリフ思い出し選手権があれば多分優勝できる。
話が逸れまくりました。
匂いは、記憶の随所に存在している。
人と仲良くなる判断基準も、相手の匂いがいい匂いかで決めている。
嗅覚は、人間が本能で物事を判断できる一つだ。
本能とは、DNAの記憶、お猿さんから人間に進化するあたりに備わっている
なんの影響も受けていない感情だと勝手に思っている。
どんな匂いが好き?
父親と縁側で、夏の夜に虫の音を聴きながら、宇宙、人間、オカルト、紛争、沢山のことを語り合い、人肌のような生ぬるい温度の中で、土と葉、花、タバコの匂いが混じり合ったあの匂い
天気のいい日に日向ぼっこをして寝そべっている猫のお腹の匂い
活字の本を読む時に、ふわっと香る古めかしい紙の匂い
書店のような本が密集しているところのあのなんとも言い表せない香り
自生しているお花の香り
暖かい太陽の香り
季節の香り
好きな匂いを思い出す時は必ず良い思い出が蘇る。
季節の香りは結構特殊で感じ取れない人もいる。
秋の乾いた空気に枯れ葉の焼けるような匂いが混じり合っている時が
好き
今日も良い匂いに囲まれて幸せです。
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