ぐるぐる回って、立ち返る。
ふむ。
3日後に始まる、授業の内容に、今更ながら疑問が湧いてきた。
いつの間にか、教科書的な、もっともらしいことで埋め尽くそうとしている。
わー、正直、これ面白くない。
授業のネタに、参考になるかなと思って購入した本は、もっともらしいおしゃれな装丁で、もっともらしい人(デザイン界のお偉いさん)が書いていて、何だか難しそうな、退屈な、漢字がたくさん並べ立てられ、美辞麗句のオンパレード。
デザイン経営、デザイン思考、デザインの意義、未来へのデザイン、イノベーションをいかに起こすか、SDGs・・・・
いやー、聞こえはいいですけどね。
これが日本のデザイン「界」の現状、とも言えるのか。
ともかく。
どうしてもネタにならない。
教科書みたいなことを大学の授業でやる意味、全然ないわ。
と思った。ましてやデザインの。
もう10年以上も前になると思うが、東京大学の「学術俯瞰講義」というのがあり、忘れられない講義があったので、再度聞いてみた(これが今でもきちんと聞くことができるようになっている)。
これが。
本当に面白く。
教科書的ではないところが、さすがだったのだ。
いや、ある意味教科書的というか、至極真っ当すぎる内容ではあるにせよ、それは本当に地に足のついた、意味のある講義だったと私には思えた。
講義の内容をいろいろあれこれ考えているうちに、いつの間にかビジネス本などなど、漁ってみて、
”デザインのやり方” 的な本の中のなんと中身の薄いことか・・・・
いや、方法論としてはいいのかもしれないが。
それだったら別にわざわざね、
本を読めばいいわけで。
そんな感じでもうだんだん、わからなくなってきてしまって、
(直前なのに!)
さあ、立ち返ったのは、やはり古い本だった。
古い本の良さは、内容が古くなっているわけではなくて、今まで生き残っている=普遍的な内容を含む
ということがわかりやすい。
そんなわけで、今一度、ブルーノ・ムナーリやら、ジャン・コクトーやら、アルベルティ(古すぎる)やら・・・・
結局回り回って、スタート地点に来ている感じ。